幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

人はマトリョーシカのようなものなのかもしれない

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偶然見つけた雑貨店でロシアの木製人形、マトリョーシカを見つけた。
胴体の部分で上下にパカッと取り外すことができ、
中にはひと回り小さな人形が入っている。
そのひと回り小さな人形の中にも更にひと回り小さな人形が入っている、
日本だと入れ子人形というのだろうか、あれだ。

私が見つけたマトリョーシカは色鮮やかなカラーリングで、
とても素敵な猫が描かれていた。

しばらく見惚れていたのだけれど、
店員のすすめもあって手に取ってみた。
滑らかな手触りと、見た目よりもずっしりとした重みに
中に何体入っているのだろう、とちょっとワクワクもした。
ひとつひとつ、取り出しては目の前のガラス棚の上に並べてゆく。
その間、店員によるマトリョーシカの説明が続いていたのだが
その説明は私の中に留まることはなく
ほぼ右耳から左耳、さらにはその先へと流れでていた。

全部で7体~8体ほどだっただろうか、
ずらりと並んだマトリョーシカは見ごたえ十分だった。
一番内側に入っていた小さな小さなマトリョーシカにも
その猫が丁寧に描かれていて感動した。

目の前のマトリョーシカに描かれている猫の姿、表情は
余裕たっぷり、澄ました印象の上品な猫だった。
だけれども、最後の一番小さな猫だけ
とっても緩やかな、無邪気な笑顔だったのだ。

「(おぉ~、ちょっと嬉しい。)」

猫の笑顔を見届けて安心した私は手早くマトリョーシカを片付けると
店員にお礼を告げて雑貨店を後にした。

マトリョーシカも人も同じなのかもしれない。
自分の中に色んな自分が居る。
色んな自分が集まって、“わたし”を作っている。
果たして、一番奥の核となっている私は
あの一番奥に居た小さな猫のように穏やかに笑えているのだろうか。

人の心は置かれている環境や状況、
体調や関わっている相手によって常に変化する、
ひと言では表現しがたいものだと思うのです。
人との出会いや語り合い、交流によって、本来のその人の姿が見えてくる。
直ぐに本来の姿を出せる人もいれば
ちょっぴり時間がかかる人もいる。
だからこそ、人との関りは難しくも楽しく、面白い広がりを見せるものなのだろう。
人って味わい深い存在だ。
人って愛おしい存在だ。

どんな事があっても
心の一番奥は常に笑って上を向いていたい、あの猫のように。

そんな事を思いながらのんきに歩いていたら電車の時間が迫っていた!
道草がいけなかったか!?
急がないと乗り遅れる!!
柊希という名のマトリョーシカの一番外側は、
あの猫のような余裕は全くなく焦りオーラ全開だった。
その後、猛ダッシュの末、なんとか無事に予定していた電車に飛び乗れた。

とりあえず、
今日も目の前のことをひとつずつ丁寧に!いきますか。
Have a good time!!

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