幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

私たちの日々は「ハレ」があってこその「ケ」、 「ケ」があってこその「ハレ」。

f:id:hiiragi1111:20151227104108j:plain

今年も残すところ、あと僅かとなりました。

皆さんは、「お正月」と聞くとどんな感情がわいてきますか?

ワクワクしますか?

指折り数えて楽しみにしていたりしますか?

私はというと、少なくとも子供の頃は今よりもワクワクしていたし、

童謡ではないのだけれど「もう幾つ寝るとお正月~♪」という気分で

楽しみにもしていたように思います。

今は、「楽しみ」というよりは無事に一年走りきれた事自体にホッとしたり、

前年を振り返って、

また新しく始まった一年を、後悔のない一年にしていこうと思い直したりしているような気がします。

 

先人たちは、いつもと変わらぬ日々を「ケ」と呼び、

季節の催事やお祭りの日を「ハレ」と呼び、

一年間にメリハリを持たせて過ごしていました。

 

「ハレ」の日は、特別な日です。

お正月も正に、「ハレ」の日です。

季節の催事やお祭りが穢れ(けがれ)を落とすとされているので

八百万の神様に、お赤飯やお酒、いつもとは違う特別なものをお供えしたり、

私たち自らも食べたりしながら思いっきり楽しんできました。

現代の私たちで言うと、旅行へ行ったり、お芝居を観たり、外食をしたりという事でしょうか。

このような気持ちが「晴れ舞台」「晴れ姿」「晴れ着」などの言葉としても残っています。

 

「ケ」の日は、普段どおりの日常のことを言います。

現代であれば、朝起きて仕事へ行く、学校へ行く、家の事をする。

そして、それ等が終わると家に帰って夕食を食べ、就寝するといったルーティンですね。

 

しかし、今の私たちの生活と言うのは

先人たちからすれば、毎日が「ハレ」の日なのだろうと思います。

娯楽が多く、テレビやパソコン、ゲームなどが当たり前にあり

次々に新しいものが登場します。

 

毎日の食生活でも、昔は「ハレ」の日にしか食べることのできなかった物を、

毎日でも口にすることができますし、

お洋服だって毎日自分の意思で選んで着ることができる。

 

そして、毎日が「ハレ」のようになった今では、

お正月といっても会社や学校が休みである以外には特別でもなくなりました。

お正月のお料理を作らなくても元旦からスーパーが開いていたり、

お正月でなくても、お餅や数の子などが手に入ります。

日常生活にいろいろな楽しみが当たり前のようにあるので、

色々とあったはずの「ハレ」が

いつの間にか日常に紛れて「ケ」になってしまう時代なのかもしれません。

「ハレ」が「ケ」になってしまうからこそ、

また新たな「ハレ」を皆が、世の中が、探し求めるような現代(いま)。

 

私たちの日々は「ハレ」があってこその「ケ」。

「ケ」があってこその「ハレ」だと思うのです。

今年も最後まで楽しんで、来年も楽しむ事を忘れずに過ごしていきたいですね。

 画像出典:https://jp.pinterest.com/