ある方と「感情」に関するお話をしていたとき、
日本で生まれた「指つかみ/指にぎり」と呼ばれる
ストレスや感情をケアする方法があることを知りました。
正式には「仁神術(じんしんじゅつ)」といい、大正時代に日本で生まれた手技療法の一つで、
東日本大震災の時にも、この療法をボランティアの皆さんが使っていたと言います。
日本生まれではあるものの、日本での知名度はそう高くはないように感じますが、
第二次世界大戦後に海外に広まったこともあり、
海外では今も医療現場やセルフケアなどに活用されているのだとか。
それでも、近年、日本でも「指つかみ」や「指にぎり」といった親しみやすい表現で書籍化されていますので、
今回は、この「指つかみ/指にぎり」のお話を少し、と思っております。
「指つかみ/指にぎり」は、
私たちのストレスや感情を和らげてくれる効果があると言われています。
東洋医学では、体内を巡るエネルギーの流れが乱れたり滞ったりすると、
心身に不調が現れると言われています。
このエネルギーの乱れや滞りを取り除くためのマッサージが「指つかみ/指にぎり」です。
やり方はとっても簡単。
身体や感情に現れた不調に対応した指を、反対の手で包み込むようにして掴みます。
掴んだ状態でゆっくりと呼吸をしながら、1分程度、掴んでいる指を優しく揉みます。
道具も強い力も特別な場所や時間も必要ありませんので、
自分でもできますし、自分以外の方にしてあげることもできます。
「指つかみ/指にぎり」の方法が分かりましたので、
次はそれぞれの指が、どのようなストレスや感情と繋がっているのか、
親指から順番に覗いてみましょうか。
【親指】
心配や不安感を落ち着かせたいとき。
腹痛や頭痛、消化不良を和らげ、お肌のコンディションをあげたいときなど。
【人差し指】
恐怖感や心細さからくる心配などの感情を落ち着かせたいとき。
腎臓や膀胱の不調を和らげたいとき。
【中指】
イライラや焦り、優柔不断といった感情を落ち着かせたいとき。
肝臓や心臓の機能を整え、頭痛や生理痛などを和らげたいとき。
【薬指】
悲しい気持ちやネガティブな感情を落ち着かせたいとき。
肺や大腸などの消化器官の機能、浅くなっている呼吸などを整えたいとき。
【小指】
がんばりすぎることが当たり前になってしまっていて、緊張感や孤独感を感じているとき。
心臓や小腸の機能を整え、喉の痛み、吐き気、神経痛などを和らげたいとき。
【手のひら】
どの指にも当てはまらないような感情を落ち着かせたいとき。
時々、ツボのお話をさせていただくこともありますが、手にはたくさんのツボがあります。
緩和させたい症状に対応するツボの位置や、
今回のように感情と指の関係を覚えてピンポイントでセルフケアをするのも良いのですが、
全てを覚えておかなくても、
自分が気持ちいいと感じる部分をマッサージしてみるだけでも、体中のケアに繋がります。
体に良いということが分かったら、あまり難しく考えずに、
指を、爪を、手のひらを、優しく揉んで、
体と心に小さなエネルギーチャージをしてみませんか。
Enjoy your today!
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