カフェで一人、束の間の休息を楽しみながらお茶をしていた。
ふと、鏡仕立ての壁へ視線を移すと自分の姿が目に入った。
「(あ、いけない。姿勢が悪い)」
お腹の底にキュッと力を入れて、頭のてっぺんを引っ張り上げられるようなイメージで背筋を伸ばす。
そのままお店の外へ視線を移すと、歩き姿のきれいな女性がお店の前を通り過ぎて行った。
モデルのような歩き姿だけれども全く仰々しさがなく、とてもナチュラルできれいな姿勢だった。
あのような姿勢が簡単に体に癖付けできたらと思うけれど
無意識に行っている日々の動作を丁寧に積み重ねるしか方法がない。
私たちは無意識に歩いているけれど、歩き方にはそれぞれの癖が染み込んでいる事をご存知ですか?
その癖が、知らぬ間に自分の体型に様々な悪影響を及ぼしている事があるのです。
この機会に、ご自分の体型と歩き方の関係を
ご自分の靴のすり減り方を見てチェックしてみませんか?
体のバランスが取れた方の場合は、靴のかかとは、左右均等にすり減ります。
最終的に目指すポイントは左右均等にすり減る様な歩き方です。
○靴の内側だけがすり減る方
猫背で歩いていたり、歩く時に膝が曲がっている方の特徴です。
内股、×脚が原因で歩く時に太ももの外側の筋肉を使っている影響から太ももが張っています。
骨盤も開きやすくお尻も広がりやすくなります。
膝をひざを曲げて歩いているので足の血行が悪くなり、むくみにも繋がります。
靴のかかとのすり減り方、体型や症状に心当たりのある方は、
つま先を外側に向けて歩く、ひざを伸ばすように歩くことを意識してみましょう。
○かかとの片方だけがすり減る方
骨盤のゆがみが考えられます。
足を引きずって歩いているか、骨盤の歪みが考えられます。
この原因をそのままにしておくと、
下腹がでたり、お尻が広がったり、頭痛や肩こりなどにも繋がります。
猫背にならないように姿勢を正して歩き、筋力をつけることが大切です。
かかとから着地するイメージで歩く事も効果的ですよ。
○かかとの外側がすり減る方
外側がすり減る方は、足の外側に重心がかかっていて、
ガニ股、О脚になっている可能性があります。
外側に重心をかけて歩いていると足の外側部分の筋肉発達が進んで、
がっちりとした、逞しい足になりがちです。
外側重心だと、お腹やお尻の筋肉をあまり使わないので
お腹、お尻がたるんで、太ももが太くなり下半身にボリュームがでてしまいます。
膝や腰に負担もかかるので腰痛、膝痛にも繋がります。
これらのパターンに心当たりのある方は、重心を内側に向ける必要があります。
両方の膝と踝(くるぶし)をこするようなイメージで、
前かがみにならないように胸を張って
しっかり前を向くイメージで歩く事を意識しましょう。
○ヒールが内側に倒れ気味になる方
体重が外側にかかっているので、靴が広がってヒールが内側に傾きます。
内股、О脚の方に見られます。
歩く時に体重がふくらはぎの外側にがかかるのでお肉が付きやすく
ふくらはぎが太くなったり、お尻が大きくなったりしてしまいます。
歩く時に、膝と膝をこすり合わせるイメージを持ちながら
つま先を少しだけ外側へ向けて歩くことを意識しましょう。
いかがですか?
ご自分の歩き方と体型や体の違和感などの関係性を見つけられましたでしょうか?
私自身は、このような関係性を知って心当たりもあったので
気を付けるようにはしているものの、
体に良い歩き方を癖付けするまでには至っていません。
それでも、関係性を知れた事で気づいた時には姿勢を正したり、
意識を持って歩いてみたりという事を重ねるうちに、少しずつだけれども、
靴のかかとのすり減り方に変化が見られるようになってきています。
「自分の現状を知ってみる」ことから始めてみてはいかがでしょうか。
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