ここのところ、ゆっくりと書店内を散策していなかったことに気が付き、ふらりと立ち寄った。
書店と一口に言っても、書籍以外の物品を扱うお店も随分と増えたように思う。
書店が姿を消してしまうくらいなら、このように姿を変えつつでも存続して欲しいと思うけれど、そう出来る店舗がどれほどあるのだろうか。
そのようなことを思いながら、書店内の一角に陣取っている手帳や雑貨を見て回った。
その後、気になっていた書籍が並ぶ場所へ移動し、お目当ての一冊に手を伸ばすと、
付近の本を整理していた店員の手との間に電気がバチッと激しく散った。
こちらでは、静電気の話題にも時々触れておりますが、今回は「肌荒れ」という視点を通してのぞいてみたいと思います。
ご興味ありましたら、ちらりとのぞいていって下さいませ。
この時季、防寒インナーが豊富に登場します。
中でも汗を吸収することで発熱する繊維を使った冬ならではの、温かいインナーはすっかり冬の定番品となり、多くの方が愛用されているのではないかと思います。
しかし、中には温かくて便利なインナーなのだけれど、着用すると肌が痒くなったり、ムズムズしたりして肌が荒れるため着用できないという方もいらっしゃいます。
私も、全く着用できないという訳ではないものの、物によっては不快感や違和感が温かさを上回ることがあるため、
この不快感や違和感が続くようであれば、潔く素材を変えるようにしています。
以前にもお話させていただいているのですが、素材には、静電気を溜めこみやすいもの、溜め込みにくいものがあります。
肌が弱い方の中には、この肌のすぐ近くで発生している静電気が刺激となり肌が痒い、ムズムズすると感じている場合もあるといいます。
静電気が起きなければ、もしくは微量であれば、肌が違和感を覚えることはないのですが、
ある程度予測するのは、どの素材がプラス気質でどの素材がマイナス気質なのかを知る必要があります。
私たちの体は若干プラス気質だと言われておりますが、
お洋服などに使用される素材を分かり易く把握するために、仮に【私たちの体】の電気ゼロとし、
そこから左へ向かうにつれプラスの性質が強まり、右へ向かうにつれマイナスの性質が強くなる定規をイメージします。
そして、その定規の上に素材を順に並べると、このようになります。
【一番左側がプラス(+)】←毛皮←ウール・羊毛←ナイロン←レーヨン←絹←皮革←綿←麻・リネン←【私たちの体(±0)】→ポリエステル→アクリル→ウレタン→塩化ビニル→【マイナス一番右(-)】
【私たちの体】を基準にして左へ行くほどプラスの電気が発生しやすく、
【私たちの体】を基準にして右へ行くほどマイナスの電気を発生しやすくなります。
そして、【私たちの体】を基準にして見たときに、
プラス側とマイナス側の距離が離れている素材の組み合わせほど、静電気が発生しやすいのです。
お洋服の裏地素材としてポリエステルが使われている場合、この時季は足に裏地がまとわりつく経験はありませんか?
ウール素材のニットスカートの裏地がポリエステル100%ですと静電気が発生しやすいのは、
プラス側とマイナス側の距離が離れている素材の組み合わせだからです。
化学繊維のナイロンやレーヨンの一種であるキュプラは、プラスの性質を帯びた繊維ですので、静電気が起きにくいという特徴があります。
お洋服を例に挙げましたが、このような素材の性質をもとに肌に直に触れるインナーを選びますと、
静電気による刺激を肌が直接受けることを防ぐことができるため、
肌が痒くなる、ムズムズするといった冬ならではの不快感を軽減させられる場合があります。
既に化学繊維でできたフリース素材のルームウエアやパジャマを購入したものの、着ると肌が痒く、ムズムズするから活用できずにいるという方は、
肌とウエアの間に帯電し難い素材のものを1枚着ると違和感が緩和されることがあります。
また、肌に優しいものを選びたいけれどフリースの温かさも捨てがたいという方は、
表側はフリース素材だけれども肌に直接触れる裏部分は綿100%で出来ている生地が使われたものを選ぶのも、ひとつの手ではないかと思います。
素材も使い方次第、組み合わせ方次第、アレンジ次第で心地良さを変えることができますので、何かしらのヒントになれば幸いです。
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