先日、福祉事業や介護事業に携わっている知人たちと話をする機会がありました。
その会話の中に登場した“ヘルプカード”、“ヘルプマーク”と言う言葉。
皆さんは、これらがどのようなものなのか、ご存知でしょうか?
私は、その時の会話の流れから何となく推測はできたものの、知らなかったのです。
話の腰を折るようで申し訳なかったのですが、
せっかくスペシャリストが目の前にいるのだからと、教えていただいたのです。
もしかしたら、「何かしら?」と思われた方もいらっしゃるかと思いますので、
今回は、“ヘルプカード”と“ヘルプマーク”のお話を少しと思っております。
まず、この“ヘルプカード”は、運転免許証に近いサイズのカードで
“ヘルプマーク”と呼ばれるマークが印刷されています。
“ヘルプマーク”は赤地に白の十字とハートマークが並んでいる、このようなマークです。
※画像は東京都保険福祉局のHPからお借りしています。
そして、このカードは体に何かしらの不自由がある方が所持されており、
日常生活の中、災害時などに誰かの助けを要するとき、
周囲の方にスムースに状況を伝えるための意思表示カードとして使われています。
例えば、一見しただけでは分からない不自由さを抱えている方もいらっしゃいます。
緊急を要するような症状が出てしまって、
ご自分では説明できない状態ということも考えられます。
一方で、手を貸そうと思っている方は、手助けが必要なシチュエーションに遭遇した際、
自分が何をどのようにすることが相手の力になることが出来るのか、
判断し兼ねることも多々あるものです。
ヘルプカードの裏面には、緊急時の連絡先や持ち主の方の苦手なこと、
力を貸してほしいことなどを予め記載しておくことができますので、
“ヘルプカード”を通して、
双方のコミュニケーションをスムースに行うことができるという仕組みです。
ただ、このような取り組みが始まってから日が浅いため、
まだまだ十分に認知されていないのだそう。
また、“ヘルプカード”を見える状態で携帯されている場合でも、
常に力を貸してほしい状態にあるとは限りません。
善意の押し付けにならぬよう、まずは“ヘルプカード”と“ヘルプマーク”の存在を知ること。
そして、“ヘルプカード”と“ヘルプマーク”を目にした際には、
相手が助けを必要としているのかどうかを見極めることが
重要になってくるのではないかと思います。
どこで何が起きてもおかしくない時代です。
このような取り組みを皆でシェアすることも、
皆が笑顔で居られるための、小さいけれど大きな一歩になるような気が致します。
関連リンク:ヘルプカード 東京都福祉保健局