新年を迎えた訳ですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
既に初夢を見たという方もいらっしゃるでしょうか。
いつ見た夢を初夢とみるのか時代と共に移り変わっておりますが、
私が見た初夢の話はまた機会がありましたらお話させていただくとして、
本日は今月の和風月名「睦月」の優しい世界をご案内させていただきます。
(※初夢に関するあれやこれやは、下記リンクよりどうぞ。)
美味しいものを食べ好きた体をゆっくりと休めつつ、のんびりとお付き合いくださいませ。
日本には各月に古来より親しまれてきた和風月名があります。
1月は睦月(むつき)ですね。
他にも睦びの月(むつびのつき)などと呼ばれることもあります。
もとは、旧暦での呼び方ですので万葉集などにも登場しますが、
現代の私たちにも受け継がれており、とても身近な呼び名です。
このように各月に付けられた異名は世界の国々に在り、
特に新しい年を迎える1月には、その国も想いや思想のようなものが反映されています。
日本の和風月名が万葉集の中でも見られるように、
各国古代神話に登場する神々にちなんだ名前が付けられていることも多く、
月名ひとつにも深くお国柄が表れています。
世界に在る月名の話をするときに、イスラム暦(ヒジュラ暦)が登場することがあるのですが、
その一部をご紹介すると、
1月を「戦いを禁ずる月」と名付け、2月を「戦いで虚ろな月」と名付けています。
新しい年の始まりを心穏やかに平穏に迎えようという気持ちが表れてはいるものの、
私個人は、「戦い」という言葉にギュッと胸を掴まれてしまいます。
じゃぁ、日本の睦月は?と言いますと、
「睦ぶ(むつぶ)」という言葉には、
むつまじくする、親しくする、仲良くする、親密といった意味があります。
日本人は1月のことを「仲良くする月」と名付けたのです。
新しい年がやってきたのだから、皆で仲良く心穏やかに過ごしましょう。
そのような気持ちが込められています。
とても優しい気持ちを含んだ和風月名だと思いませんか?
そして、新しいものを取り入れ活用しつつも、
このような気持ちを含んだ和風月名を排除する訳でもなく
今もそっと側に置いたり、使い続けている日本人の大らかさが私は大好きなのです。
時折、1月、January、睦月と3つ並んで記されているカレンダーを目にすると思わずニンマリとしてしまいます。
お正月だからと言って「のんびり全開」とは限りませんが、
カレンダーが目に入った際にはこの古から続く大らかさを思い出して、
口角をあげてニンマリしてみてくださいませ。
笑う門には福来る!でございます。
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