先日、秋色に触れたくなり通りがけにコスメカウンターをのぞいた。
肌が弱い私は、直接肌に乗せることができる成分と乗せられない成分が、ある程度決まっているため、「新商品」「一目ぼれ」といった理由で商品に飛びつくことはない。
本当は、そのような感覚に従って飛びつきたい衝動を、未だに感じることがあるのだけれど、
その後の大変さを振り返ると、その衝動も自然と消えゆくのだから、
経験の影響というものは、良くも悪くも大きいのだと感じたりもする。
そのような事を思いながら、秋色のあれやこれやを手の甲に乗せて遊んでいると、お店の方が近づいてきた。
目の前のコスメは使うことができないということが判明したこともあり、
肌が弱すぎて使えるかどうか分からないけれど、気になったので見てみたい(だけなので、放置してくださって構いません)ということを先にお伝えすることにした。
快く承諾してくださったのだけれども、子どもと大人の狭間を揺れていたときに感じていた、
コスメカウンターのプレッシャーなるものの交わし方を、
いつの間にか身に着けてしまっていた自分を大人になったものだと思ったりもしながら。
私の肌の弱さを察知したお店の方は、自然派ラインの中からお砂糖スクラブの商品をお店の端から持ってきてくださった。
お砂糖の保水力を使った商品で、夏の間にごわついてしまった角質を取り除き、
しっかりと保湿して秋を迎えましょうという狙いのお話をしてくださっていたのだけれど、
私の脳内で、お砂糖とリンクしたのは干し椎茸とこんにゃくであった。
干し椎茸を水で戻すと時間がかかってしまうけれど、
人肌ほどのお湯に少量のお砂糖を溶かしたものに干し椎茸を入れて戻すと
お砂糖の保水力によって、時間をかけずに干し椎茸を戻すことができる。
一方のこんにゃくは、しっかりと味を染み込ませるためには、ある程度の時間を要するけれど、
調理する前に、適度な大きさに千切ったり、カットしたこんにゃくを、お砂糖と一緒に袋に入れて揉み込むと、
お砂糖の保水力に誘われて、こんにゃくに含まれている水分が引き出され、その後の調理によって加えられる味付けが浸透しやすくなる。
こんにゃく内の水分によって味が薄まることがないため、短時間でしっかりと味が染みる上に、
通常使用している糖分と塩分の調味料の量を減らすことができるため、一石二鳥である。
これらは、両方ともお砂糖の保水力を使ったものなのだけれども、
この仕組みは、調理だけでなくスキンケアにも応用が効くわけだ。
私の脳内は、このようなことでいっぱいになりつつ、
お店の方にされるがまま、お砂糖のスクラブで磨き上げられる右手の甲を眺めていた。
お砂糖を使ったり、お砂糖スクラブを手にする機会がありましたら、
今回のお話をチラリと思い出していただいて、何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。
本日も、こちらに足を運んでいただき、ありがとうございます。
感謝の気持ちを込めまして……☆彡
画像をお借りしています:https://jp.pinterest.com/