10月に入ったからでしょうか。
あちらこちらで、今年もあと僅かというお決まりのフレーズを見聞きするようになりました。
そのようなことを感じるのは大概の場合は大人であって、エネルギッシュな子どもたちは、今日の一瞬一瞬に全力投球です。
強い秋色の日差しの中で感じる冷たい風を心地良いと感じたその日、じゃれ合いながら下校する小学生の後ろ姿を眺めながら、そのようなことを思っておりましたら、どこからともなく甘くて香ばしい甘栗の香りが。
どの季節にも季節ならではの良さがありますけれど、秋には五感を揺さぶる要素が多いように思います。
その中のひとつと言えば味覚。
食欲の秋という言葉があるように、これから徐々に胃袋を誘惑される機会も増えていくことでしょう。
食事内容をセーブできればいいのですが、そうしてばかりもしていられないシーンも大人にはあるもの。
今回は、セーブできるときにセーブしつつも、バランスよく食材の栄養を摂り、お腹も満たすことができるヒントのようなお話を少し、と思っております。
今回触れる話題は、アーユルヴェーダというインド・スリランカの伝統医学がもとになっております。
アーユルヴェーダと聞くと、日本ではエステのイメージが強いように思いますが、これは、病気を予防したり治したりするための知識だけではなく、生命哲学、生命の知識としても世界中で注目されているものです。
とても奥が深いものなのですが、日常に簡単に取り入れられることや、暮らしのヒントになることもあります。
ここでは、専門的なものは割愛し、できるだけ簡単にサックリとと思っております。
ご興味ありましたら、お好きなお飲み物片手に読書気分でチラリとのぞいていってくださいませ。
アーユルヴェーダでは、食べ物の味は6種類あると考えられています。
6種類とは、甘味、塩味、酸味、辛味、苦味、渋味です。
1回の食事で、この6種類の味を味わうとバランスが良く、同時に満足度を得られると言われています。
6種類の味と言われてしまうと、ハードルが高いように感じられてしまうのですが、蓋を開ければ至ってシンプル。
ご飯(甘味)、お味噌汁(塩味)、お新香(酸味)、アクセントに唐辛子や七味を使った炒め物(辛味)、青菜を使ったお浸し(苦味)、〆に緑茶(渋味)でコンプリートです。
これをベースに美味しいもの続きで野菜不足を感じたのなら、お味噌汁の具材に野菜を増やしたり、良質なたんぱく質を摂りたいときにはお豆腐をといったアレンジを目的や好みで加えていきます。
アーユルヴェーダで甘味と言えば、お米やパンなどもここに分類されるのですが、適度な甘味は私たちの体にとってエネルギー源になるだけでなく、気持ちを穏やかに整えたり、満足感を与えてくれると言われていたり、
塩味に分類される味噌や醤油、塩などは、適度な塩味は、心配や不安といった気持ちを抑えて自信や前向きな気持ちへの後押しにひと役買ってくれるとも言われています。
和食は、このような視点から見ても簡単に心身のバランスを取ることができる献立を作りやすい食事ですので、献立に迷ったときには和食を選ぶと良いかと思います。
高カロリーの美味しいものを食べたときに限って、お腹はいっぱいだけど、何かを食べたくなるようなこと、ありませんか。
6種類の味を味わうことで、お腹だけでなく気分も満たされますので、満足感を得ながら体内バランスを整えるための、ちょっとしたヒントに「6種類の味を味わうこと」いかがでしょうか。
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