突然ですが、「BPAフリー」という言葉をご存知でしょうか?
今回は国内外で注目されている食品パッケージに使われている物質についてのお話を少し。
BPA は 「ビスフェノールA」 (Bisphenol A) という化学物質のこと。
そして、このビスフェノールA(BPA) は、
ホルモンや神経を乱す可能性があり、注意が必要だと言われている物質です。
どのようなものに、このBPAが使われているのかと言いますと、
さまざまなプラスティックの合成に使われています。
このBPAの安全性に関しての研究、調査は、世界各国で色々と行われているのですが、
私たち人間への影響ははっきりとはわかっていません。
しかし、ホルモンや神経を乱す悪影響が指摘されていることもあり、現在、世界中で注意が払われている物質です。
現状では、国や食品を選ぶ個人にその決断が委ねられていますが、
日本ではどのように扱われているのかといいますと、
現時点では法律として禁止にはなっていないものの、避けるべきだと認識されているようです。
世界ではどのように扱われているのかといいますと、
主に抵抗力が無い乳幼児への影響が議論の中心となっているようですが、
2010年1月にアメリカ食品医薬局からBPAを含む製品の使用を控えるよう警告が発表されました。
その後、フランス議会では、2012年12月に翌年2013年1月から
3歳以下の乳幼児が直接食品接触する包装容にBPAを使うことを禁止し、
2015年1月からは全ての食品包装容器に、BPAを使用することを禁止する法案を可決させました。
日本では法律が出来ているわけではないのですが、多くの企業がBPAが及ぼす悪影響を防ぐべく
缶やプラスティック容器の改良を重ねてくださっていて、
BPAフリー(BPAを含まない)製品の使用や、
BPAが食品へ溶けださないような加工技術が採用されるなどしています。
長期保存できる缶詰やプラスティック容器ではあるのですが
今のところ、できる限り早めに食べたり、飲んだりする方がいいようですね。
※ジップロック製品は全てBPA不使用とのこと。
※日本缶詰びん詰レトルト食品協会は、『利用者の不安を解消するため、製缶会社においても新しい内面被覆技術(PETラミネート)の採用などBPAの低減に積極的な取り組みを行っていますので今後も安心して缶詰食品をご利用ください。』とおっしゃっています。
ここ数年で保存容器の安全性も変わってきていると感じるのですが、
自分の健康や家族の健康は各々の責任でもあります。
ですから、私たちでも出来るBPA対策の例を少し挙げてみたいと思います。
例えば、トマト缶。
トマト缶は、トマトに含まれる酸が缶に含まれているBPAを溶かしてしまうと言われています。
トマト缶を購入する時にはBPAフリーの缶のものを選ぶのもいいのですが
缶ではないパックや瓶詰のものを選ぶようにするのも方法です。
同じように、お醤油やみりん、食用油は、ペットボトルタイプのものよりは瓶入りを選ぶ。
だけれども、瓶はごみ処理に少し手間もかかるので、
もし、ペットボトルタイプのものを選ぶ場合には出来るだけ早く使い切る、
使い切ることができる分量のものを購入するなど、
ライフスタイルなどに合う方法を選択するとよさそうですね。
余ったお料理や食材を冷蔵庫で保存するときに、プラスティック容器を使われる方も多いと思います。
昔の容器であればあるほどに、BPAが含まれている可能性が高いのだとか。
また、BPAは熱を加えると溶け出しやすくなることがわかっていますので、
プラスティック容器のまま電子レンジて温める時は注意しましょう。
できるだけBPAフリーの容器や耐熱のガラス容器などを使うようにするといいかもしれません。
はっきりとした事が分かっていないから使っても大丈夫と判断するのか、
はっきりとした事は分からないけれど、
悪影響も確認されているので静観しつつ出来る事をしておくのか、
皆さんはどちらを選ばれますか?
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