少し前になるのですが、国立新美術館へミュシャ展を観に行ってきました。
これから足を運ぶという方もいらっしゃるかもしれませんので、
詳細は避けますが「ミュシャ展ってなあに?」という方のために、
簡単に説明させていただきますね。
ミュシャとは、
アール・ヌーヴォー時代のパリで有名になった画家、アルフォンス・ミュシャのこと。
このような作品を、お菓子やお酒のパッケージやポスター、ポストカード他、
様々な場面で目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
このような華やかで優雅な女性を描いた作品は
過去のミュシャ展でも観ることができたのですが、
今回のミュシャ展は同じ画家の作品とは思えないようなものが多数展示されています。
それは、ミュシャの大傑作と言われている「スラヴ叙事詩」全20点。
これらが一挙公開されています。
ひとつ、ひとつの作品がとても大きいため、
チェコ国外での展覧会は断念され続けておりましたが、
今回、日本が世界に先駆けて全20点全て観ることができるのです。
※チケットを購入するまでに時間がかかりますので、事前にオンラインチケットを利用されることをおすすめ致します。
ミュシャの作品やメッセージについて語り出したら止まらなくなってしまいそうですので、
このお話はこの辺にして。
今回は絵画に触れる時で見聞きする「印象派」という言葉を、
さっくり、簡単に覗いてみたいと思います。
「印象派」、何となく意味は分かるけれど、いまひとつ、
どういうことを言いたいのか、何を表しているのか掴めない。
とは言え、知らなくても生活していて困ることもないから、まぁ、いいか。
と遠ざけてしまったこと、ありませんか。
思っていたほど難しいものではありませんので、
この機会に自分なりの何かを自由に掴んでみてくださいませ。
絵画と呼ばれるものの中には人物や風景を描くものがあります。
技術や知識、感性の使い方よっては、
写真を見ているかのような絵を描く画家もいます。
ですが、それならば写真を撮ればいいのではないかしら?という考えも無きにしも非ず、です。
そこで、目にした風景、人、光、影だけではなく、
それらを感じた気持ちや目には見えない風や草木の香り、流れ、
その全てを絵にする、これが「印象派」です。
その場の雰囲気や、その人の雰囲気も盛り込んであると言えば、
もう少しイメージしやすくなるでしょうか。
ザックリと外枠をお話させていただいておりますが、
思っていたよりも分かりやすい世界のように感じられませんか。
とは言え、実際にどのような作品のことなのか。
イメージし難い部分もありますので、
印象派と呼ばれる画家に名前があがる、
ルノワール、ゴッホ、モネなどの作品を4枚並べてみましょうか。
それぞれの作風や個性はあるけれど、
大きな枠で捉えてみると
風景、人、光、影だけではなく、
それらを感じた画家本人の気持ちや目には見えない風や草木の香り、流れ、
その全てを雰囲気丸ごと絵にしているような、
人の脳に残っている記憶を取り出したかのような、
そのような共通点を感じられるのではないでしょうか。
感じ方はひとそれぞれですが、
私自身は印象派の作品を目にすると少しだけまったりとした印象や、
幻想的な印象を受けることが多いように思います。
非日常や新しい世界を覗いてみたり、触れてみたり、楽しんでみたりすることで、
いつもと変わらぬ日常が、ほんの少しだけ、色付いて見えることがあるものです。
「印象派」のような雰囲気のものを目にした際には、
今回のお話をチラリと思い出していただけましたら幸いです。
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