体の芯に響く陽気なメロディーと和太鼓のリズムと
人々の熱気に混ざった屋台から漂う美味しそうな匂いは、夏祭りそのものだ。
色々な夏祭りの思い出を少しばかり回想しつつ
人混みをかきわけるようにして、目的地を目指した。
日もすっかり暮れているというのに昼間のような暑さに包まれている通りでは、
きゅうりの串刺しやパイナップルの串刺しを手に夜店を覗く人たちの姿が幾度目に入った。
パイナップルと言えば、コロンブスがアメリカ大陸を発見した際、
ヨーロッパに持ち込んだと言われている植物だけれども、
他のフルーツと異なり、植物としての顔とフルーツとしての顔を持っている。
今回は、この時季に美味しいパイナップルのそのようなお話を少し、と思っております。
お時間がありましたら、ちらり、覗いて行ってくださいませ。
ワタクシ、パイナップル(pineapple)という名前のスペルを見て、
パインなの?アップルなの?と密かにヤキモキしていたことがあり、
調査に乗り出したことがあるのです。
すると、パイナップル(pineapple)の語源は、松の木を表すパイン(pine)と、
果実を表すアップル(apple)という言葉が繋げられて出来たものでした。
今ではアップルと言えばリンゴのことですが、
遠い時代は、アップルと言えば様々なフルーツの総称だったのだそう。
しかも、パイナップル(pineapple)は当初、松ぼっくりを指していたというのです。
しかし、松ぼっくりの姿とパイナップルの姿は、どことなく似ているのでは?
と感じる方が増えたようで、
松ぼっくりではなく果実の方をパイナップル(pineapple)と呼ぶようになったのだとか。
少々ややこしくも感じる名前ですが、
このような流れを経て現在の呼び名に定着したようです。
そして、パイナップルには私たちが知るフルーツとしての顔の他に、
観葉植物としての顔があることをご存知でしょうか。
アナナスという名で親しまれており、素敵なすみれ色の花を咲かせます。
もし、ご興味ありましたら葉っぱ付きのパイナップルを購入し、
葉が出ている頭の部分をカットして、しばらくの間、カット部分を水に浸して根を育て、
根が生えてきたところで、しっかりと鉢植えして育てますと、
アナナスの、いや、パイナップルの花を観賞することができます。
花が咲くまでの間もグリーンの葉が目にも鮮やかですので、
パイナップルだということをいうことを忘れて観葉植物として楽しむことができるかと思います。
ポイントは、根が伸びてくるまでの水替えを丁寧に行い、しっかりと根を伸ばすことです。
花が咲くということは、パイナップルは花言葉も持っています。
それは、「あなたは完璧です」、「完全無欠」、「歓迎します」、「満足」といったもの。
パイナップルは小さな実がいくつも集まって出来るフルーツで、
小さな実が集まってひとつの完成形を作り上げているのですが、
この様子が「完全」「完璧」といったような花言葉として残されているようです。
最近では、葉っぱ付きのパイナップルを目にする機会も減っていますが、
パイナップルを目にした際には、様々な角度から眺めてみてはいかがでしょうか。
画像をお借りしています:https://ludorn.wordpress.com/