時々、ワインを飲んだ時に限って二日酔いになるからワインは苦手、という方がいらっしゃいます。
ワインに対して「苦手」という言葉を選んでいる辺り、
ワインそのものが嫌いではないことが薄っすらと透けて見えているような気が致します。
もちろん、ワインのアルコールによる二日酔いという場合もあるのだけれど、
ワインに含まれている、ある成分が頭痛を引き起こしてことがあるのです。
もしも、ワインを飲んだり、チーズやチョコレートを食べた時に頭痛を感じる方は、
本当に二日酔いなのセルフチェックをしてみてはいかがでしょうか。
今回は、食べ物と頭痛の関係を覗いてみたいと思います。
お時間がありましたら、ご自分の体のリアクションを思い出しつつ、覗いていってくださいませ。
実は、ワインやチーズ、チョコレートなどには、
頭痛や吐き気を引き起こす原因になるチラミン、テオブロミンという成分が含まれています。
私自身、これらが豊富に含まれているものを多く口にしますと、
その時の体調や口にした量により差は生じるものの頭痛を感じることがあります。
他にもチラミンやテオブロミンを含んでいる食べ物に、
味噌やお醤油、レバーやビールなどが挙げられますが、
特に多く含まれていると言われているものがワインとチーズなのです。
二日酔いになってしまうくらいの量のお酒を召し上がっていないのに、
寝る前や翌日に頭痛がする場合はチラミンに体が反応している可能性があります。
また、ワインのお供にチーズやチョコレートを選んでいる場合も頭痛を引き起こしやすくなります。
どうして、このようなことが起こるのかと申しますと、
チラミンやテオブロミンが体内に入ると血管の収縮が起こるのだそう。
そして、チラミンの効果が切れると収縮していた血管がもとに戻ろうとして拡張します。
この振り幅が大きいと頭痛が発生するようです。
子どもなどがチョコレートを食べ過ぎた時に鼻血を出すことがありますが、
これも、チラミンやテオブロミンなどによって血管の収縮や拡張が原因だと言われています。
時々、頭痛時にチョコレートを口にすると緩和するとおっしゃる方がいます。
このシチュエーションは、脳内エネルギーが低下して血糖値が下がっているため、
血糖値を上げようと脳内に大量のアドレナリンが分泌されており、
このアドレナリンが頭痛を引きこしていると言われています。
この時にチョコレートを口にしますと、
脳内にチョコレートの糖分が栄養として送り込まれ、
下がっていた血糖値が上がりアドレナリンを分泌する必要が無くなります。
頭痛を引き起こしていたアドレナリンがストップしますので
同時に頭痛も治まるという仕組みです。
同じ頭痛という症状ですが、頭痛を引き起こしている原因が異なるため、
チョコレートを食べて頭痛が治まる方と、頭痛が悪化してしまう方がいます。
食べ物によって引き起こされる頭痛は、
体質や、その時々の個々の体調にも影響されるため、
食べ物を摂取する際の適量も人それぞれですので、
自分以外の方にアドバイスしたり、アドバイスを受けたときなどには少し注意が必要です。
目安などをお伝えすることは出来ませんが、
ご自分の頭痛の原因が分かっていれば慌てる必要も、症状を悪化させることもありません。
ワインやチーズ、チョコレートを召し上がられた際には、
ご自分の体のリアクションを観察しておいてみてはいかがでしょうか。
ちなみに私は、ワインやチーズ、チョコレートを口にした日は、
お水をたっぷりと飲むようにしています。
こうしておくと、体内に取り込まれたチラミンやテオブロミンが薄まるのか、
体の外へ出ていきやすくなるのかダメージを受けずに過ごすことが出来ています。
すぐに使うことができる知識ではないかもしれませんが、
「あれ?もしかして」そう思われた際に頭の片隅から引っ張り出していただけましたら幸いです。