ある食事会で、少し離れた席にいらした方が、首を右へ、左へと傾けていた。
肩こりのストレッチか何かかしらと思い、視界の端で捉えていたのですけれど、
あまりにも長い時間首を片方に傾けていらっしゃったので、
何をしているのか気になって尋ねたことがあったのです。
すると、リンパによる鼻づまりを解消中なのだと不思議な答えが返ってきました。
何が何だか理解できなかった私は、理解できていないことが丸わかりするような、
気の抜けた相槌を打ったのでしょう。
医療従事者である、その方は素人でも分かるような説明を添えて下さったのです。
その説明を簡単にまとめるとこうです。
リンパ液や血液が頭にたまると、鼻の粘膜が圧迫されて鼻づまりを起こすことがあるのだそう。
そもそも、どうしてリンパ液や血液が頭にたまるようなことになるのか。
分かりやすい例として花粉症や鼻のかみ過ぎなどによって、鼻の中の粘膜が傷つくと、
私たちの体は、その傷を修復しようという防衛反応が働き、
頭の方へリンパ液や血液が集まるようなシステムになっているのだそう。
皆さんも二通りの鼻づまりを経験されているかと思うのです。
まずは、鼻水が止まらず、鼻がつまっている状態。
もうひとつは、鼻をかんでも何も出ず、ただただ鼻がつまって息苦しく、
その鼻づまりが起きている場所が右へ、左へと移動する状態。
鼻づまりの場所が移動するのは、リンパ液や血液が溜まっている場所が、
右を向いて寝たり、左を向いて寝たりする事で移動する為です。
鼻がつまっている方が上になるような状態で横向きに寝ると、
鼻がスーッと通り、呼吸が楽になった経験がある方も多いのではないでしょうか。
このように、リンパ液や血液が溜まることで起きる鼻づまりは、
リンパ液や血液の巡りを良くすることで緩和されることが多いのだそう。
鼻づまりのお薬を飲んでみたけれど症状が緩和されない場合は、
腕を肩の根元からグルグルと回したり、首の付け根をほぐすなどして
リンパや血液の巡りを良くすることで症状が緩和するようです。
もちろん、全ての鼻づまりが頭にリンパ液や血液が溜まっているという訳ではありませんので、
症状が良くならない場合は、早めに専門家に診てもらうことが大切です。
ただ、鼻づまりにの原因も風邪だけではないことを知っていると、
的外れなお薬を飲んで体に負担をかけることを減らすことができますし、
鼻をかみ過ぎて更に鼻の中の粘膜を傷めて鼻づまりを悪化させることもなくなり、
自分自身で状態を緩和させることも可能になります。
私自身、このことを知ってからは、鼻づまりが起きると
風邪?リンパ?鼻をかみすぎて粘膜を傷めてしまった?と体の声を聴くことができるようになりました。
鼻づまりを解消したい一心で、鼻水がでないのに鼻をかむのは考えものです。
深いな症状は早めに取り除きたいものですよね。
これからの季節、鼻づまりを感じた際には、今回のお話をちらり、思いだしていただけましたら幸いです。