学生の集団とすれ違った。
輪の中から漏れ聞こえてきた「冬休み」という言葉に釣られて、
今の私にとっての素敵な冬時間を妄想した。
少々壮大が過ぎた妄想世界から私を現実世界に引き戻したのは、
歩行者信号機から流れる青のメロディー。
大切な、大好きな人たちと、心穏やかに過ごせたら、場所なんてどこでもいいかな。
そのようなことを思いつつ、横断歩道を渡った。
目に飛び込んでくるウィンドウディスプレイは、どこもかしこもクリスマス一色。
不況の影響を受け始めたころから年々、華やかさがセーブされていくようにも感じているけれど、
それでも、この季節と時間を華やかに演出してくれるウィンドウディスプレイには心が躍る。
クリスマスツリーに飾るオーナメントのひとつ、ひとつに、
意味が込められているのをご存じでしょうか。
日本では七夕飾りのひとつ、ひとつに意味がありますが、
これに近いイメージと言ってもいいのかもしれませんね。
毎年、この時期に少しずつご紹介させてい頂いているオーナメントのお話。
今回は、オーナメントボールにスポットライトを当ててみたいと思っております。
クリスマスツリーはもともと屋外に設置されるものだったのですが、
これを室内に飾るようになったのはドイツからだと言われています。
そのドイツではクリスマスの日にはアダムとイヴの演劇が上演されることが多く、
その時にアダムとイヴが暮らす楽園の木としてモミの木にリンゴを飾っていたのだそう。
聖書にはリンゴの木は登場しないのですが、
ラテン語で「悪」を意味する「ラルム」という言葉と、
「リンゴ」を意味する「マールム」がごちゃまぜにされ、
リンゴは、アダムとイヴが楽園を追放される原因となった木の実の象徴となり、
クリスマスオーナメントのもとになったよう。
このような話を聞くと、リンゴに対してよくないイメージを抱くこともあるけれど、
寒い環境でも育つリンゴは、
命の果実として「豊穣」や「生きる喜び」などの意味も込められている。
今では様々な素材で作られるようになったオーナメントボールですが、
リンゴからオーナメントボールに代わるまでの間に、
ガラス玉のボールが主流になったことがあったといいます。
この時には、ガラスが持っている反射する性質が邪悪なものを跳ね除けると言われ、
日本で言うところの邪気祓いのような意味で玄関に飾られることもあったのだとか。
クリスマスリースにオーナメントボールがあしらわれているものは、
リースが表す「永遠」「終わりなき幸せ」「永遠の愛」と言った意味に、
邪気祓いが加わっていたりもするのです。
素敵なオーナメントや可愛いオーナメントが豊富なこの時期。
様々な角度からクリスマスシーズンを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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