久しぶりに、時間潰しではなく目的を持って書店に足を踏み入れた。
しかし、読みたい類の品揃えが少なかったためネットでまとめ買いをすることにした。
自分で何冊もの本を購入して持ち帰るのは少々大変だけれども、
玄関先まで配達していただける流通システムは本当にありがたい。
それに時々思うのだ。
これが日本のシステムだからこそ、お願いした日時に届くのだろうと。
ラクをしている分だけ、誰かの力を借りているのだということを忘れてしまうくらい、
私は、この生活にドップリと浸かっている。
求めていた本に加えて、ずっと探していた資料本、興味が沸いたジャンルの本などをひと通り注文し終え、
実店舗内をぷらりと散策するような気分でサイト内を散策していると、
暗記法や記憶法に関する本が、私が想像していた以上に豊富であることに気が付いた。
タイトルや帯、箇条書きにされた目次、購入者レビューなどを拾い読みした限りでは、
目新しい暗記法のようなものを見つけることはできなかった。
そういえば、CDを聴きながら眠り、内容を暗記するというグッズがあったけれど、
今も、あの手の商品は健在なのだろうか。
買ったことがあるという人の話を聞いたことがあるけれど、どの方も、
「ぐっすり眠れる」、「寝つきがよくなった」という感想だったものだから、
皆で、そうか、そうかと頷き納得した記憶がある。
やはり、暗記や記憶には、それなりの努力や自分なりのコツを掴むことが必要なのかもしれない。
筆記用具を使わない暗記法のひとつとして、
ストーリー仕立てにしてキーワードを覚えていくというもがあるけれど、私はこれが得意ではない。
ストーリーに意識の全てを持って行かれてしまい、暗記事項が全く頭に残らなくなるのだ。
例えば、たくさんある野菜の中から10個を選び暗記するというようなゲームがあるけれど、
私は料理メニューをひとつ挙げ、それに使う野菜を選びインプットするだろうと思う。
思い出す時には、メニューに使う材料をスーパーへ買いに行く感覚でアウトプットする。
もし、選んだ順番までの暗記が必要ならば、調理の手順に沿うようにして覚えるだろう。
もしくは、野菜一覧に印をつけた状態の景色を写真のように頭の中にプリントし、
その写真を見ながら(思い出しながら)思い出せる状態で記憶する。
過去に周りの人たちと、このような話をする機会があったけれど、
暗記法、記憶法といっても十人十色だと感じることが多かった。
世の中には、これがベストな方法だ、これはマストだ、といった視点で溢れているけれど、
それらが必ずしも自分にとってのベスト、マストであるとは限らないのだと思った。
もちろん、きっかけが偶然にも自分にとってのベスト、マストになることもあるのだけれど、
自分にとっての「それ」に辿り着くためのきっかけであることが多いように思う。
合ったものや合うものからも、合わなかったものからも、知ることができるモノや得ることができるモノはあり、
いかにそれらを自分のモノにしていけるかではないかと。
たまたま目にした、暗記法の一冊のレビューに残されていた「騙された」という言葉から、
徒然とそのようなことを思った午後。
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