スーパーやコンビニのドリンクコーナーに並ぶ野菜ジュースを見てふと思った。
緑黄色野菜がたっぷりと使ってあることをアピールしている野菜ジュースは多いけれど、
淡色野菜がたっぷり使ってあることをアピールしているものは、ほとんどないのだな、と。
緑黄色野菜は、お野菜そのものの味が濃く、好き嫌いが出やすいイメージがある。
更に、生でも簡単に食べられることが多い淡色野菜と異なり、
緑黄色野菜は過熱調理が必要なものやしっかりとした味付けが必要なものなどが多いため、
日々、手軽にジュースで少しずつ栄養を補給できるのは、
忙しい方や食生活が乱れがちである方にとっては重宝する一本、一杯になるのだろう。
もしかしたら、野菜不足=緑黄色野菜不足というようなイメージが出来上がっており、
淡色野菜にはあまり栄養が無い、というイメージを抱いている方もいたりして。
先日、冬野菜の話をする機会があり、
淡色野菜の栄養などを覘く機会がありましたので、今回はそのようなお話を少し。
【そもそも、緑黄色野菜と淡色野菜はどのようにして区別しているの?】
緑黄色野菜と淡色野菜の違いは、
体内でビタミンAに変わるビタミンの一種であるベータカロテンの含有量。
100gあたり600μg以上のものを緑黄色野菜、
それ以下のものを淡色野菜として分類されています。
しかし、含有量600μgに足りていない野菜の中にも、
緑黄色野菜として扱われているものもあります。
【緑黄色野菜と淡色野菜の効果の違いは何?】
緑黄色野菜に豊富なベータカロテンは、
抗酸化作用が強く、粘膜を保護することに長けているため、
様々な病気を予防したり、症状の緩和に期待されています。
一方、淡色野菜は、ミネラルや食物繊維を多く含んでいることから、
緑黄色野菜とは異なる面への効果が期待できます。
【淡色野菜の得意分野とは?】
淡色野菜は、ミネラルや食物繊維を多く含んでいます。
例えば、ミネラルのひとつであるカリウムは、高血圧予防やむくみの改善に。
マグネシウムであれば、エネルギー代謝を助けたり、高血圧予防、
歯や骨を作る際にも必要な栄養素のひとつです。
食物繊維は、血糖値が急激に上がることを抑えてくれますし、
便秘の解消、ダイエット、腸内のお掃除、悪玉コレステロールを下げるなど
体内環境を土台から整えることが得意です。
近年では、大根やキャベツ、ネギや玉ねぎといった淡色野菜にも
免疫力をアップさせ、ガン予防や生活習慣病予防に期待できる栄養素が含まれていることが分かり、緑黄色野菜と同じくらい注目され始めています。
淡色野菜と緑黄色野菜はそれぞれの得意分野がありますので、
バランスよく摂取することが大切なのですが、
野菜不足を意識している方で、野菜ジュースなどで緑黄色野菜の栄養素を摂っている方は、
淡色野菜が不足している可能性があります。
野菜不足=緑黄色野菜不足というイメージではなく、
色が濃いお野菜も、淡い色をしたお野菜も、しっかりたっぷり召し上がって下さいませ。
そして、栄養過多、塩分過多になりやすい年末年始、女性の方は体が浮腫みやすくなります。
季節柄、血圧の上昇を気にかけている方もいらっしゃるかもしれませんね。
水分をしっかりと摂りながら、
お鍋やポトフなどで淡色野菜をたっぷりと召し上がって、
体内に取り込んだ余分なものを体の外へ出すように意識してみてはいかがでしょうか。
普段から栄養バランスを意識しているという方も、
丁寧に食生活を見てみますと、自分の癖で栄養素が偏ってしまっている場合もあるものです。
時々、お野菜を意識して見直して、体を労わるきっかけをつくるだけでも身体は喜んでくれるはず。
頑張り過ぎず、出来るときに、出来る分だけ。
今夜は淡色野菜で体内デトックスと健康貯金をしてみてはいかがでしょうか。