酸っぱい。
フレッシュなレモンを絞った常温のレモン水でひと息ついた。
この酸っぱさが、いかにもビタミンC補給中という感じがしてイイ。
しばらくの間、指先からも爽やかな香りが漂い、午後の作業も捗りそうだと思った。
ビタミンCを補給しなくては!と思っている方は多い。
それはきっと、現代人の食生活や生活環境が野菜不足に陥りがちであることや、
私たちの体は、ビタミンCを体内で作ることができないということ、
意識してビタミンCを摂取していても、使われなければ直ぐに体外へ排出されてしまうことや、
体内にビタミンCを常備するためには、1~2時間ごとにビタミンCを補給しなくてはいけないこと等々、
ビタミンCに関する様々な知識を大勢の方が持っているからではないかと思う。
幸せのレシピ集内でも幾度も登場するビタミンC。
今回は、少し視点を変えてビタミンC発見のお話などいかがでしょうか。
身近なもののルーツを覘く旅、ご興味ありましたらお付き合いくださいませ。
私がこのお話に辿り着いたのは、身内のために、食材や栄養素に関する知識を深めているときでした。
ビタミンCは、16~18世紀の大航海時代に発見されたと言われています。
当時の船乗り達が恐れていたものがいくつかあったようなのですが、
その中に、壊血病(かいけつびょう)という、体内の臓器や血管、粘膜などから出血したり、骨や歯に異常がでる病がありました。
当時の医療知識では、この壊血病(かいけつびょう)が、どのような原因で起こるのか分からず、
大勢の船乗りたちが、船上で命を落としたと言います。
当時、長期間に及ぶ航海に持って行く食料と言えば、日持ちする保存食ばかりで、
塩漬けしたものや乾物が多く、ビタミンCが不足する状態でした。
私たちの体内ではビタミンCを作ることができないため、
船乗りたちの体内からは、ビタミンCが刻々と減っていきます。
そして、ビタミンCを材料とする、臓器や血管、骨や歯を作るために欠かすことができないコラーゲンを作ることもできなくなり、
臓器や血管、粘膜などから出血したり、骨や歯に異常がでる壊血病(かいけつびょう)を患うのです。
航海者、探検家として知られている、あのヴァスコ・ダ・ガマの航海でも、
半数以上の乗組員たちが、この壊血病(かいけつびょう)で命を落としたという記録が残っています。
このような状況の中、ある医師が、新鮮な野菜や果物、特にレモンやオレンジを食べると、
壊血病(壊血病)を予防できることを発見します。
これが、ビタミンC発見の瞬間です。
この発見を受け、探検家のジェームズ・クック(キャプテン・クックとも呼ばれている)は、
予定していた世界を巡る船旅に、果物やザワークラウトをたっぷりと持って行き、
壊血病(かいけつびょう)による死者を出すことなく、戻ってきたと言います。
その後は、この発見とジェームス・クックの結果から、
海へ出る船乗りたちは各地に立ち寄っては新鮮な野菜や果物を調達しながら航海するようになったといいます。
これだけ“食”も“情報”も溢れている世の中なのですが、
体内のビタミンCは、意識して摂取しなければ不足する栄養素です。
ヴァスコ・ダ・ガマたちと同じ体内状態を繰り返してしまわないように、
ビタミンCは小まめに摂取してみてくださいませ。
忙しすぎて、なかなかフレッシュなものを口にできないという場合は、
体内で時間をかけてゆっくりと栄養素が溶けていく、
タイムリリースタイプのビタミンCサプリメントもあると思いますので、
この辺りも上手に取り入れてみると良いかもしれません。
身近なビタミンCのルーツを覘く旅、今回はこの辺りでお開きでございます。
最後までお付き合いいただいた皆さん、ありがとうございます。
本日も、ビタミンCを摂取して健やかスマイルでまいりましょ☆彡
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