今年もまた重陽の節句(菊の節句)が近づいてきた。
私は、五節句の中で重陽(ちょうよう)の節句が一番好きだ。
分かり易い楽しさや派手さ、可愛らしさのようなものは無いのだけれど、
大人ならではの楽しみを好きにチョイスし、自分のペースで楽しむことができる点が気に入っている。
私は今年も、可愛らしいピンポンマムとススキ、菊花酒を準備し、
あとは、重陽の節句に因んだお料理やデザート、菊湯の中から、無理のない範囲内で楽しむことができればと思っている。
準備万端にしなくてはと意気込みすぎてしまうと、楽しむ余裕がなくなってしまうため、
楽しみたいと感じるものを、楽しむことができる分だけと決めている。
菊は、仏花のイメージを持たれることが多いけれど、
丸いフォルムをしたピンポンマム(ポンポン菊とも)は、小さな花びらが、花の付け根までぎゅっと集まって咲く、
ポットマムと呼ばれる菊が改良された、オランダ生まれの可愛らしい菊だ。
そのカラーバリエーションは非常に豊富で、単色タイプだけでなくグラデーションタイプなどもあり、
選ぶ色や合わせる花、和風や洋風といったアレンジメントテイストによって、
印象をシックにもキュートにも変化させることができ、幅広いアレンジメントを楽しむことができる。
最近では、ピンポンマムの知名度や人気が年々アップしているせいか、
お月見が近づくと、フラワーショップでは、わりと直ぐに売り切れてしまう花でもあるのだ。
ピンポンマムは、ただ人気があるだけでなく、
ブライダルシーンや出産祝い、結婚記念日やプロポーズといった人生の節目に用いられることが多い。
その理由は、ピンポンマムが持つ花言葉が、「高貴」、「真実」、「私を信じて」、「清らかな愛」、「君を愛す」など、
ロマンティックで、人の心に真直ぐ響くものばかりだからではないだろうかと思う。
アレンジメントや花束に加えるのは、もちろん素敵なのですが、
ピンポンマムは、一輪でも十分に存在感があります。
茎の長さは、長いままでも短くしても可愛い上、花持ちも良いので、
今年の重陽の節句やお月見のお供に、コロンと丸いピンポンマムなどいかがでしょうか。
※重陽の節句(菊の節句)やご節句にご興味ありましたら、下記の過去記事からどうぞ。
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