吹き抜ける風は、まだまだ冷たさを含んでいるときもあるけれど、日差しはすっかり春である。
先日足を運んだ美術館の前には、紫色をしたパンジーとスミレ、アクセントに黄色いチューリップが並べられており、凛とした大人の春といった印象を受けた。
桃や桜のように柔らかい色合いからも春を感じられるけれど、ひと口に春と言っても、その雰囲気は様々である。
自然は着々とその時々に適した体に姿を変えていくけれど、私はと言えば、苦味を盛って春スイッチは押しているのだけれど、少しばかり出遅れているようにも思う。
時々お世話になっている鍼灸医に、このような時は体の内側からスッキリさせると良いと聞いてから、こんにゃくのチカラを借りることがある。
今回は、こんにゃくのお話を少しと思っております。
柊希の脳内整理も兼ねておりますが、ご興味ありましたら、お好きなお飲み物でも召し上がりつつお付き合い下さいませ。
こんにゃくと言えば、栄養はそれほど含まれていないのですが、水分と食物繊維が豊富で腸内をお掃除してくれる食材として知られていますね。
こんにゃくには、私たちが持っている消化酵素では分解することができないグルコマンナンという成分が含まれています。
何となく知っているような耳慣れた成分名ですが、これが、水分を吸収して膨らみながら腸内を移動していくため、お掃除モップのような役割を果たしてくれているというようなイメージです。
食物繊維には水溶性のものと不溶性のものがありますが、こんにゃくに含まれている食物繊維は、水溶性です。
水溶性の食物繊維は、胃の中にある食べ物をコーティングして、
糖質や塩分の、コレステロールなどが体に吸収されるのを抑えると言われています。
これは、体の中にある不要なものをお掃除しながら高血圧や動脈硬化、糖尿病といった大人が気にする生活習慣病の予防にも繋がります。
更に腸内の悪玉菌の増殖を抑えて善玉菌を増やす性質もあると言われていますから、
健康の土台作りとダイエット、冬の間に溜め込んだものを季節の変わり目に一掃するのに、もってこいというわけです。
そしてこの時季、体がスッキリしない理由のひとつに、花粉症やアレルギー、アトピーなどの症状を挙げる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こんにゃくには、様々なダメージからお肌を守るバリア機能や、お肌の保湿に欠かせないセラミドが豊富に含まれています。
肌のバリア機能が低下しますと、普段は何ともないようなことが刺激となり、各々の弱い部分に対して様々な症状を引き起こします。
こんにゃくは、このような状況を出来るだけ防いだり、緩和させる食材のひとつで、
ヘルスケアにビューティーケア、ダイエットまで幅広く対応できる、なかなか心強い食材です。
味をこんにゃくに染み込ませる手間暇をかけられないときや、味付けをする際の塩分量が気になるという方は、水洗いするだけで食べられる刺身こんにゃくを召し上がるのも手です。
刺身こんにゃくであれば、ワサビ醤油や生姜醤油、ポン酢などお好きな調味料で楽しむことができますし、
食べやすい大きさにカットしてサラダに混ぜ込んでもいいですし、和え物などにも使うことができますよ。
季節の変わり目は、忙しさも増しますので、体力温存できるときにはしっかりと温存しましょう。
お嫌いでなければ、この時季は積極的にこんにゃくメニューを楽しみながら、
腸内環境を整えたり、体内に溜め込む必要がないものを排出したり、バリア機能を健やかに保ってみるなどしながら、体を内側からスッキリさせてみてはいかがでしょうか。
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