「さて、どうしようかしら」
余らせたカイロをテーブルの上に広げ、しばらくの間カイロを眺めていた。
私は冬の間、靴の中に敷く小さなカイロを常備するのだけれど、昨年は靴の中に敷くカイロを使う機会が思っていたよりも少なく、カイロを大量に余らせてしまった。
カイロには使用期限がある。
使用期限を過ぎたからといって、使用できなくなるわけではないのだけれど、
使用期限を過ぎた辺りから温度が上がりきらなくなったり、温かさを長時間持続することができなくなったりと、カイロのパフォーマンスが少しずつ落ちていくため、
使用期限は、温度規格を保証できる期間の目安として設けられているものだ。
ボディー用のカイロであれば、持続時間が多少短くはなることに対しての拘りがなければ、次の秋冬へ持ち越すという選択も無きにしも非ずである。
ただ、私が使っているのは、靴の中に敷いて使う靴の中敷きのつま先部分をカットしたようなサイズの、小さなカイロ。
もとから持続時間が短いこともあり、できれば期限内に使いきっておきたいところである。
それならば、風が冷たい日もある春先はポケットの中に忍ばせて使い切ってしまおうと考えたこともあるのだけれど、
こちらは、靴を脱いだり、靴の中の空間にゆとりがある状態で使うと、急激に発熱し始めて高温状態が続き、カイロその物がパンパンに膨らむことがあるため、空間にゆとりがあるポケット内で使うのは、少々難しい。
以前、靴の中に敷いていたカイロが邪魔になり、靴の中から取り出してポケットに入れていたことがあるのだけれど、
みるみるうちに触れるのを躊躇うほど高温になり、ピンポン玉のように膨らんだのだ。
今では、そのような状態になることを知っているけれど、当時の私はそのことを知らなかった為、
電車に揺られながら、手持ちのカイロがポケットの中で破裂してしまったらと、スリリングな時間を過ごした記憶が残っている。
ボディー用のカイロと同じ感覚で靴の中専用のカイロをポケットに入れてしまうと、当時の私のようにスリリングな時間を過ごすことになるため、
これからのお花見やBBQなどで使おうと思っている方は、ご注意下さいませ。
このようなことをお話すると靴の中専用のカイロは、靴の中以外の用途が無く使いにくいように思われるかもしれないのですが、
このカイロを、以前触れたことがあるペットボトル温灸に行うのも手です。
もちろん、カイロが熱くなりますので火傷をしないようにタオルなどで覆って使うことになりますが、ペットボトルのようにすぐに冷めることがないため、ゆっくりと体を内側から温めることができます。
ペットボトル温灸の詳細については、関連記事をご覧いただくとして、
ペットボトル温灸を簡単におさらいしますと、飲み物ごと温めたペットボトルを、インナーの上から体のツボに押し当ててお灸のような効果を体に与えるというものです。
春になり、服装は軽やかなものに変わったけれど、実際はというと、お花見をする頃はまだまだ寒かったりもします。
そうしますと、体が芯から冷えてしまい自律神経が乱れ、体の機能が思うように働かなくなり、何となく不調という状態になることも。
このような状態を緩和するためにも、体を芯から温めることができれば、あとは体本来の機能が体を整えてくれます。
使い切ってしまいたいカイロをお持ちだという方は、タオルなどで覆ったカイロを、神経が集まっているお腹周りや足裏にぎゅーっと押し当てる温灸をしてみてはいかがでしょうか。
そして、体を整えることに使った後のカイロは脱臭剤に。
カイロの中に含まれている活性炭は、市販されている脱臭剤に使われている成分ですので、
シューズボックスや、シューズそのものの中に入れて、カイロ丸ごと使い切ってみてはいかがでしょう。
1週間ほど入れておきますと、余分な臭いと湿気を吸い取ってかたまりますので、
あとは、お住まいの地域で定められている処分方法で破棄してください。
決められた用途でしか使うことができないものもありますが、
決められた用途以外でも使うことができるものもあります。
お家にあるものを楽しみながら使い切るヒントにしていただけましたら幸いです。
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