目を通さなくてはいけない資料が山積みになっていた。
その日は意を決しそれらに片っ端から目を通していたのだけれど、気合いが空回りしてしまったのか、余分にエネルギーを消費してしまったようで、おでこをデスクに豪快に打ち付けてしまった。
こんなことなら船を漕ぎ始めたときの対策も兼ねて予め、クッションでも置いておけばよかったと洗面所の鏡の前で冷えピタを貼った。
こういう状態にも名前が付いていたはず……と、記憶を手繰り寄せてみるも思い出せず、調べ直したところ「フラッシュスリープ/マイクロスリープ/瞬眠」という呼び名だったことを思い出した。
電車の中やソファーなどで激しい眠気に襲われるも、薄っすらと意識を保った状態でウトウトしていると、急にカクンッと瞬間的に眠ってしまったという経験、皆さんも一度くらいはあるのではないでしょうか。
あの、カクンッとなる状態のことを、フラッシュスリープ、マイクロスリープ、瞬眠などと呼びます。
今回は、あのカクンッが何を意味しているのか、ちょっとのぞいてみませんか?
柊希の脳内整理も兼ねておりますが、ご興味ありましたら、お付き合い下さいませ。
あの状態は、私たちの脳の中にある、思考や記憶、言語などを司っている部分が疲れてくると
体が眠気を使って私たちに脳内の様子を知らせ、
その後、数秒から数十秒といった短時間ではあるけれど瞬間的に眠らせることで脳を休ませようとしていると言われています。
使い過ぎたスマートフォンやPCが勝手に強制終了して機能を守ることがありますが、
あのようなシステムが私たちの体にも備わっています。
このフラッシュスリープ/マイクロスリープ/瞬眠機能が発動するときというのは、十分な睡眠が足りずに脳が疲れていること以外にも、
私たちの生活のリズムや体温、時間帯によっても起きると言います。
手っ取り早く脳を休ませるには、しっかりと眠ることが近道ですが、
この体からのサインを上手に利用して脳を休ませることも可能なのだそう。
就寝時間でもないのに眠気に襲われた時には、脳を休ませるために目を閉じ、余計な情報処理で脳を働かせないよう視界を遮ります。
そして、可能であれば20分程度の仮眠を取ると良いのだそう。
しかし時には、仮眠を取った後にスッキリと起きることができず、だらだらと寝てしまいたくなることもあるかと。
このような気がかりがある方は、摂取してから15分ほどで覚醒効果がピークとなると言われている、カフェインを含んだ飲み物(コーヒーや紅茶)を飲んでから仮眠を取ると、
仮眠後にスッキリと目覚めることができると言われています。
コーヒーをおすすめしている専門家の方が多いように思うのですが、私は気持ち濃い目に淹れた紅茶を使うことが多く、
紅茶を飲んでから仮眠をとった時は、スッキリと起きることができています。
この辺りは、コーヒー、紅茶、緑茶などご自分に合った飲み物や、その飲み物の濃さ、分量が分かれば、脳からのサインをより効率よく使うことができるように思います。
体は、こうしてこまめにサインを送ってくれています。
フラッシュスリープ/マイクロスリープ/瞬眠のお知らせサインをキャッチしたら、
ほんの少し、脳にいいこと、体にいいことをしてみてはいかがでしょうか。
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