栗を使ったスイーツを目にする機会が増え、店頭で目移りをしてしまう季節がやってきた。
近寄り難い棘をまとった中に、こんなにも美味しい木の実が入っているなんて、誰が想像できただろうか。
初めて中身を見た人や初めてそれを口にした人のことは存じ上げないけれど、好奇心の塊のような人だったのだろうと勝手に想像してしまう。
いつだったか栄養学に長けた知人と栗を使ったスイーツ話に花を咲かせていたときのこと。
私がふと、男性よりも女性の方が栗が好きなイメージがあると言うと、知人の口からは、女性は本能で、栗が自分の体に良い効果をもたらすことを知っているのかもしれないと返ってきた。
聞けば栗は、漢方や薬膳、中医学の中では、血液の巡りをスムースにしてくれるだけでなく、血液そのものを作る働きがある食材として知られているため、貧血予防も期待できるのだとか。
秋から冬にかけて気温が下がると血の巡りが滞り、疲労や肩こりなど様々な症状のきっかけを作ってしまうし、年末年始へ向かう忙しさからストレスによって血の巡りが滞ることもあるけれど、このような状態を防いだり、緩和させるというのだ。
しかも、栗はこれからくる寒い時季、体を体内から温める食材でもあるそうだ。
他にも骨粗鬆症予防や抜け毛予防に美髪への手助けにアンチエイジング、整腸作用に栄養補給と、幅広い項目に対応できる栄養素をたっぷりと含んでいるという。
この他にも、現代食が招く、塩分を摂りすぎていることで起こる浮腫みを緩和させたり、体内を錆びさせないように働いてくれたり、糖質や脂質をスムースに代謝してくれたりするというのだから、至れり尽くせり、執事のような食材じゃないかと思ってしまうほどだ。
このような話を聞いた私は栗好きということもあって、これからは何に遠慮することなく、栗を思う存分に食べることができるというようなことをニヤケつつ発したのだけれど、「食べ過ぎないで」と間髪入れずに言われ、やはりそうかと分かり易くトーンダウンした記憶がある。
そして、様々な効果を秘めた、美味しくてありがたい栗なのだけれど、
更に美味しくしようと、お砂糖やバター、クリームなどと合わせられることも多い食材なので、体の栄養として美味しく口にするならば、できるだけシンプルな状態を味わえるものを。
お砂糖やバター、クリームなどと合わせられているものは、心の栄養も兼ねたいときにと、その時々の状態に応じて選ぶ必要があるようだ。
栗を美味しく感じられる季節です。
女性にとって必要な栄養素もたっぷり含まれていますので、お好みやアレルギーなどに問題がないようであれば、上手に味わい分けてみてはいかがでしょうか。
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