幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

ファントムの生みの親は元ジャーナリスト。

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カテゴリーを問わず、専門店と呼ばれる独特な雰囲気を持つ空間は、好奇心と緊張感を程よく刺激してくれる面白い場所である。

今の私にとって縁遠い存在になってしまった楽器店の前を通り過ぎながら、かつて足を運んでいた時の記憶と楽器店の匂いを手繰り寄せた。

しかし、鮮明に思い出すことができなくなっていることに気が付いて、あの空間に足を踏み入れる機会が無くなってしまった現実を少しばかり残念に思った。

そう思ったら、もう一度。少しだけあの空間を覘いてみたくなり、久しぶりに楽器店の中へ入った。

リーズナブルな初心者向け楽器が出迎えてくれたけれど、存在感を放っているのはやはり、店の奥に大切に並べられている楽器たちである。

楽器の良し悪しを語れるほど楽器に詳しくはないのだけれど、素人目に見ても出入口付近に並んでいるものとは異なるオーラを感じたように思う。

この日は、私以外のお客さんも多くいたことが幸いし、私は店員からのプレッシャーを受けることなく店内を自由に見回った。

楽器鑑賞を堪能した後は楽譜コーナーへ向かい、懐かしい楽譜を手に取りパラパラと捲っていると店内のBGMがクラシックからミュージカル・オペラ座の怪人へと移った。

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『オペラ座の怪人』と言えば、ミュージカルや映画を通してご存知の方も多い作品のひとつなのだけれど、原作は、元ジャーナリストによる作者によって書かれた小説である。

しかも、書籍として世に出されたものではなく、もとは、新聞掲載用の小説だったと言われている。

ストーリーの舞台となっているのは1900年代初め頃のパリにあったオペラ座。

そのオペラ座で一躍有名になった若手の舞台女優が居るのだけれど、彼女の才能を開花させた存在が、タイトルにも登場する、オペラ座の地下室に住みついていると噂されていた怪人だ。

ストーリーは、華やかなオペラ座の舞台上と、怪人がひっそりと住んでいる地下室を行き来しながら進んでいくスタイルで描かれているのだけれど、作者は元ジャーナリスト。

作者がこれまで見聞きしてきた事件や、オペラ座に伝わる少々不気味な噂話などを、改めて丁寧に取材してストーリーに盛り込んでいるため、

当時、この小説を読んだ人たちは、作りものの世界と現実が混ざりあうような不思議な感覚を覚えたのか、多くの方が『オペラ座の怪人』に夢中になったという。

そして、この作品の魅力は時代を経た今も多くの方を魅了し続けており、ミュージカルや映画作品として楽しまれている。

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私は、学生の頃に『オペラ座の怪人』のミュージカルを観たことが、この作品との初めての出会いだったのだけれど、

その後、音楽のテストで、ミュージカル『オペラ座の怪人』に登場する劇中歌の中から好きなものを一つ選んで歌うという無茶な課題をクリアしなくてはいけない状況に置かれることとなった。

あくまでも課題なので、作品や音楽を純粋に楽しむというところからは少し離れた視点で、オペラ座の怪人漬けの日々を過ごしたのだけれど、

今でもワンフレーズ耳にするだけで作品の映像が脳裏に広がるのだから、ストーリーも劇中歌も人の記憶や心に残るだけの魅力があるということなのだろうと思う。

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とてもドラマティックなストーリーなので、まだ触れたことがないという方は、ミュージカルや映画、小説等、お好きなスタイルで楽しんでみてはいかがでしょうか。

その際には、今回のお話をちらりと思い出していただき、当時のパリで実際に起きた事件や噂話に触れるような視点で触れてみるのも一興かと思います。

画像をお借りしています:https://jp.pinterest.com/