ペットボトル入りの温かいお茶を受け取り外へ出た。
ペットボトルを、さり気なく体の中央辺りで抱きかかえるようにして持つと、体が芯から温められていくのがわかる。
日差しも景色もすっかり春だけれど、ひんやりとした風が吹くような日は、外からの温かさが肌身に染み入る感覚が心地良い。
ペットボトル温灸は秋冬に見聞きする言葉だけれど、年中使える小技のように思う。
※ペットボトル温灸とは何ぞや!?とご興味持たれた方は、下記の関連記事リンクからどうぞ。
いつだったか、私が時折お世話になっている経絡アロマセラピストや鍼灸医の方々から、おへそ周りに触れるだけで、その方のお通じ事情が分かると聞いたことがある。
そして、慣れれば自分で自分の体内状況を把握することができるので、時々、触って確かめると良いとすすめられたのである。
その確かめ方というのは、2つのチェック項目がある。
まずは、おへそから拳ひとつ分ほど外側辺りに、大きめの「の」の字を書くようにして大腸のラインを触るのだそう。
このときに、他の部分よりも冷えていたり固さを感じるようであれば、お通じが滞っているサイン。
この固さは人それぞれなのだけれど、プロは、この状態から食生活や水分摂取量などの予測を立てることもあるという。
次は、おへその周りを円を描くようにして触れていくのだけれど、この辺りは、消化担当の小腸がある場所。
ここが、冷えていたり、固くなっているときには、血の巡りが悪くなっている傾向にあり、血行不良が原因で体全体の冷えを招いていたり、通常よりも消化に時間がかかっているといった理由で、お通じが滞っていることがあるという。
お通じを良くしようと食物繊維などを積極的に摂るなどしても改善しないようであれば、血の巡りをチェックしてみても良いのかもしれない。
また、季節の変わり目や生活スタイルの変わり目となるこの時季は、自律神経が乱れやすいときでもあるのだけれど、
おへそ周りには多くの神経が集まっているので、ここを温めると自律神経のバランスが整えることができるのだとか。
だから、お通じは快調だという方も、疲れているときや、慌ただしい日々を過ごしている自覚があれば、おへそ周りからお腹全体を温めるのも、この時季を健やかに過ごすコツのひとつになるようだ。
おへそ周りに触れる際に気を付けなくてはいけないのは、おへそ周りは非常に繊細な作りになっているので、強い力でマッサージをしないこと。
子どもの頃に、「おへそのゴマを取るとおなかが痛くなる」と言われた記憶をお持ちの方もいらっしゃると思うのだけれど、
おへその下は、多くの神経が集まっているだけでなく、筋肉や脂肪が少なく、内臓を支えている腹膜との距離がとても近いのだとか。
このため、おへそに強い刺激を与えると腹膜や腸が刺激されすぎて、お腹が痛くなることがあるという。
「おへそのゴマ」と呼ばれている汚れを取るときにも、過度な刺激を与えたり、無理に取り除こうとはせずに、汚れだけを取り除くように言われているけれど、
おへそ周りをマッサージするときも、「こんなに軽い力で効果があるのかな?」と感じるくらいの優しいタッチでマッサージをすることをお忘れなく。
お通じ事情に問題を抱えている方や、疲労やストレスを感じている方、健やかに季節の変わり目を過ごしたい方は、
この時季は、おへそ周りを温めて体本来の機能がしっかりと働くようセルフメンテナンスをしてみてはいかがでしょうか。
何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。
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