誰の言葉だったか忘れてしまったけれど、誰かが、「眠りにつく前に、翌朝を楽しみにしている人は幸せだ」といった言葉を言い残していた。
そう思いながら目を閉じると、心地良く眠ることができるのだそうだ。
ベッドに入って、そのような話を思い出したけれど、私の場合は、これから眠ることができることに対して幸せだと感じたり、体全体がベッドやタオルケットに包みこまれる心地良さを幸せだと感じることが先で、翌日のことにまで気が回っていないように思った。
何か楽しみにしていることが控えていたりすると、意識が既にそこへ向かってしまうのか、遠足前の子どものように気分が高揚してなかなか寝付けないことも少なくはない。
不安や心配事を思い浮かべながらいつの間にか眠ってしまうよりは、翌朝を楽しみに眠る方が心身の衛生上は良いように思うけれど、そう簡単ではないようにも思える快眠法である。
そう言えば、翌朝の朝食に自分が好きなものを用意して眠るとぐっすりと眠ることができると話す友人がいた。
ハッピーに目覚めるための「何か」は「ささやかなもの」が丁度良いのかもしれない。
さて、どんな「何か」を準備して眠りにつこうか。
なかなか丁度良いものを見つけられず、いつの間にか時計の針が随分と進んでいた。
結局、「まぁ、いっか」という答えに落ち着き、ベッドに沈んでいくような感覚に身を委ねることにした。
眠ってしまう間際、せめて口角だけでも上げて眠っておこう。これで、全て解決するのではないだろうかと、口角をキュッと上げた。
朝起きて、頬の辺りに軽い筋肉痛のような違和感を覚えたのは、口角が上がっていた証拠だろう。
人が笑顔でいるとき、脳内には幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが大量に分泌されると言う。
そして、分泌されたセロトニンは、心身をリラックスさせたり、溜め込んだストレスや不安、不調を緩和したり、眠りの質を高めるなど、様々なことに働いてくれるのだ。
眠りの質が高まれば、同時に疲労もスムースに回復し、疲労が取り除かれれば目覚めも良く、翌日も心身共に健やかに過ごすことができるのだから「笑顔で眠りにつく」は侮れないように思う。
ハッピーな目覚めのために「ささやかな何か」を準備しておくのも良いけれど、毎日となるとちょっと億劫になることも。
そのような時には、何も考えずに少しだけ口角を上げて眠るお手軽な方法で心身を健やかに。
私たちの身体は私たちが思うよりもずっと素直ですから、今宵から、ご一緒にいかがでしょうか。
Sleep with a smile☆彡
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