今年も昼の長さが一年で一番長くなる夏至の日を迎える。
私にとってこの日は、旧友の誕生日でもあり、学生の頃の諸々を思い出す日でもある。
今はお互いに随分と大人になり、それぞれの道を歩んでいるけれど、大人になると本当に「それぞれの道」を歩むのだなと、改めて思ったりもする。
私は子どもの頃、皆が横一列に並んで同じ目標に向かって進んでいくような日々に対して、一言では表現しい難い窮屈さを感じていたのだけれど、本当は、そのような時間の方が圧倒的に少ないのだと気付いたのはいつ頃だったのだろうか。
気が付いたからと言って、あの頃に感じていた窮屈さを「なかなか良い経験だった」などと余裕たっぷりに思えるほどの大人にはなれていないのだけれど、そう感じていた頃を懐かしいと思えるほどには大人になったように思う。
そのようなことをポツリポツリと思いながら、体が夏仕様に移り変わろうとしているからなのか、知らぬ間に蓄積された今年前半の疲れによるものか、食欲が落ちそうな自分の為に、お粥ランチの準備をすすめた。
夏バテと言う言葉を使うには少しばかり気が早いけれど、この時季は体調が揺らぎやすい。
そして、このような時や夏バテのときにおすすめなのが、梅粥。
梅粥は、少ない食材で消化器官に負担をかけずにエネルギーを補うことができる上に、この時季に不足しがちな水分とミネラルを同時に摂取することができる一品だ。
また、梅干しの酸味は、大量に汗が出ることによって体に必要な水分が極端に減ることを抑えるよう働いてくれると言われている。
これは、中医学で言われている作用のひとつで、この時季は、梅干し以外にもお酢やレモンなど酸味を持つメニューや食材を口にすると良いようだ。
この時季の体調管理と言えば、他にも、舌の状態を観察することで体内環境を知ることができる。
例えば、朝起きて鏡で舌を見たときに舌苔がたくさんついていたり、黄色に変色していたりするようであれば、体内に不要なものを溜め込んでいたり、ストレスが溜まっていたり、胃腸が弱っているといったサイン。
これからくる夏にバテてしまわぬように、今の段階で一度、体や内臓を休め、しっかりと睡眠を取るなどしておくのも、今の時季にできるボディメンテナンスである。
皆さんの体調はいかがでしょうか。
季節が移り変わるときというのは、普段よりも心身共に揺らぎやすいものです。
「忙しいのはいつものこと」「休んではいられないもの」などと思わずに、今年後半も楽しく健やかに過ごすために、ご自分やご家族の体を労わるキッカケにしていただければ幸いです。
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