リビングに流しておくBGMを探すため、CDを保管しているキャビネットを片っ端から開けて目星を付け数枚をひっぱりだした。
順々に流してみるも、いまひとつしっくりこない。
このような時に辿り着くのはアート系、ミニシアター系と呼ばれる映画たち。
何となく目に留まったフランス映画の「アメリ」を引き出した。
そう言えば、ストーリーの中に出てくるクレームブリュレが流行ったな、などと思いながらテレビで「アメリ」を流した。
久しぶりに目にしたけれど、おしゃれな色使いの映像は色褪せることもなく
パリの街並みもやはりパリで相変わらずフランス映画らしい作品だな、と思う。
フランス映画は賛否両論がはっきりと出るところも個人的には面白いと思っている。
観る側が何処に、誰に、何に視点を置いて観るかで、映画そのものの印象がガラリと変わることもある。
面白い、面白くない、わかりやすい、わかりにくいだけでは判断できず、浅く受け取ることも、深く受け取ることも可能で噛めば噛むほど味が出てくるスルメのようなものだ。
例えが実に日本的でそぐわないけれど、ここは、ご愛敬という事で。
この日の私は、「アメリ」という作品を壁紙のように楽しむことにした。
音声を消して流しておいて、時々視線を向けては映像美やお気に入りのアングルを楽しむ。
BGMは別に選んで、こちらも流しっぱなし。
美味しいとこどりによって出来た自分だけの空間は何とも うふふ♪ な時間である。
「アメリ」をご覧になった事が無い方のために少しだけあらすじをご紹介すると、
タイトルにもなっている主人公のアメリは、様々な出来事から孤独な少女時代を過ごした影響もあって、人と関わることや現実と向き合うことが苦手な、好奇心旺盛で空想にふけるのが大好き女の子。
ある日、アメリは自宅のバスルームから40年前にその部屋に住んでいた少年の宝箱を見つけます。
アメリはその宝箱を持ち主へ届けようと、彼女らしいやり方で動き出します。
これをきっかけにしてアメリは、「誰にも気づかれずに周りの誰かを今よりも少しだけ幸せにする」という喜びを見つけます。
その中で気になる相手が現れるけれど……果たして。
映画の中に散りばめられた小さな幸せを感じるもよし、アメリの恋や内面の成長を追うもよし、映像美に酔いしれるもよし、そのような作品です。
ご覧になられる際には、表面のカラメルがカリカリと香ばしく焼かれたクレームブリュレ片手に、のんびり、まったりと観るのがおすすめです。
アメリを眺めていたら、少しだけ似た匂いのする香港映画の「恋する惑星」も眺めたくなったけれど、この日は腹八分に止めて、「恋する惑星」は次のタイミングにとっておくことにした。
今観たい気分の映画はありますか?
楽しみにしているテレビ番組やドラマはありますか?
あなたが うふふ♪ な気分になれる時間を作ってみてくださいね。
きっと、体の内側からチカラがみなぎってくるはずですよ。
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