初詣へ出向いた時のこと。
そこは、厳かな雰囲気というよりは、訪れた人たちの新しい一年の始まりに胸を躍らせている空気や、漲る力が溢れ出ているような空気に包まれているように感じられた。
お詣りの順番待ちをしていると、後方に並んでいた人たちの会話が耳に届いた。
「今年は厄年だから嫌だな」「厄年って怖いよね」というもの。
厄年は「数え年」で計算する。
数え年とは、誕生月がきたら歳をとるのではなく、お正月を迎える元日に歳をとるという考え方だ。
例えば、 一年の最後の日である大晦日に生まれたとすると、翌日の一月一日には、二歳になるという計算になるというような数え方だ。
そして、一般的に「厄年」は災厄に遭いやすいなどと言われており、厄年になると、気持ちが少し凹んでしまわれる方もいらっしゃる。
確かに、災厄に遭いやすいなんて言われたら、誰だって凹んでしまうけれど、もともと厄年というものは、私たちを新年早々憂鬱な気分にさせる事を目的としてはいない。
人生の節目、節目に自分の生活を振り返り、健康状態をチェックして、必要であれば食生活を見直してみたり、人との関わり方を見直して、感謝の気持ちや謙虚さなどがあるか自分なりに確認してみる。
セルフチェック年のようなものだ。
一般的に厄年言われている年齢は、男性は最初の厄年が25歳、本厄が42歳、小厄が61歳で、その前後も前厄、後厄と呼ばれ、厄期間とされている。
女性は最初の厄年が19歳、本厄が33歳、小厄が37歳、61歳となり、女性も男性同様に厄年の前後も、前厄、後厄と呼ばれ、厄期間だ。
更に、この男女別々の厄年の他に、男女共通の厄年というものもあるようなのだけれど、その年齢を確認してみると、
1歳、3歳、5歳、7歳、10歳、13歳、24歳、28歳、46歳、49歳、
52歳、55歳、60歳、64歳、70歳、73歳、77歳、82歳、85歳、
88歳、91歳とされており、思わず「そんなに!?」と声を上げてしまいそうになる。
しかも、既婚者の方の場合、パートナーが大厄の年齢になると、自分は小厄になってしまうのだとか。
これを考えると、人生のほとんどが厄年ならば、過剰に嫌だなと感じる必要はない事がわかるのではないだろうか。
本厄という年齢は、男性であれば働き盛りなので無理をしやすい時期であり、女性であれば、仕事や、結婚、出産、子育て、介護など、こちらもまた無理をしやすい時期なので、つい、自分の体調管理を後回しにしてしまいがち。
厄年が来たら嫌だと漠然とした嫌なことに気持ちを向かわせてしまうのではなく、自分の体調や感じていること、気持ちなどにも目を向けて、
感謝の気持ちとともに、「今年も楽しく過ごそーっと」という気持ちと笑顔で過ごしたいものだ。
ひとつでも多く、楽しいことに気持ちを向けることができたなら、日常もグッと楽しくなるような気が致します。
日本には素敵な言葉がたくさん在ります。
「笑う門には福来る」を心のお守りにして今年も笑顔でまいりましょうね。
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