PCやスマートフォンなどで文章を作る機会が増えてから、
漢字は読めるのだけれども、
いざ手書きしようとすると書きなれていないがゆえに
自分の書いた字が正しいのか、正しくないのか、判断し難いというようなことがある。
その状況と似ているのだけれど、このような事もないだろうか。
使いたい言葉を漢字に変換した際に、
同じ読み方をする漢字がずらりと並んで逆に迷ってしまうようなこと。
明らかに、「これは違う」と即座に判断できるものもあれば、
意味も似通っている漢字の組み合わせなどが出てきたりして
躊躇してしまうのだ。
例えば、皆さんが日常でよく使う
「わかる」「わかります」「わかりました」という言葉。
漢字に変換すると、「分かる」「解る」「判る」などが出てくるのですが、
どのように区別されていますか?
このような言葉は一度気になってしまうと、
使うたびに考えてしまいますよね。
周りの人たちがどのように使っているのか観察してみても、
そのような時に限って、なかなか使ってくれなかったり、
みんなバラバラだったりして答えがないこともあります。
そのような、もや~っとした「わかる」の使い分け。
今回、この場ですっきりとさせてみませんか?
まずは、これさえ覚えておけば恥ずかしくない!という方法を。
迷ったときは、すべて「分かる」でいいのです。
「え?そんなあっさり」という声が聞こえてきそうですが、
私たちの一般的な社会生活の中で使われる漢字の目安とされている
常用漢字表というものがあるのですが、
それを基準に判断すると、どのような場面でも「分かる」が正しいのです。
ですから、公的な文書などは、
どのような状況の文章でも「分かる」という漢字に統一されています。
ただ、常用漢字表外の「解る」と「判る」も魅力的な漢字です。
文章を読む人にもっと内容を深く理解してもらいたいときや、
伝わりやすくするための、ひと工夫として敢えて使う楽しみ方があります。
「解る」は、「○○を理解しました」「○○を了解しました」というように
物事の内容や、物事の意味などが腑に落ちたような時に「解る」を使います。
「判る」の方は「判決がでた」「判明した」などの言葉からも推測できるとおり、
実際に起きた事実がはっきりする場合に「判る」を使います。
この二つを使い分ける時には、
その時の話題の内容を見て頭や心で解るのか、
自分の好みや考えは別にしてどのような状況なのか観察した結果が判るのか、
という点から観察してみると区別をつけやすいのではないでしょうか。
それでも、急いでいて使い分けを考えられない時や、
使い分けが難しい場合もありますし、
文章ではなく文字の羅列を見た時の
柔らかい雰囲気を大切にしたい時などもあります。
そのような時は、「解る」や「判る」を使わずに、
全ての意味に使える「分かる」を使うとみんなに伝わりやすいのです。
私たちが日常の中で使っている言葉と漢字は
実はとても表情豊かなコミュニケーションツールのひとつです。
今日はちょっとこだわってみようかな。
そのような事を思われた時には、
日常の至る所に、ちょっとした遊び心を。
そのような気分で、
漢字の使い分けでこっそり遊んでみてくださいませ。
画像出典:https://jp.pinterest.com/
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