幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

じゃが芋のお料理に困ったらフランスの家庭料理、『アシパルマンティエ』はいかが?|じゃが芋の華麗なる転身も一緒にどうぞ。

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ワタクシ、うっかりしていたのでございます。

いや、スーパーの一角に並ぶちょっと珍しいお野菜に

心踊らされてしまっていたのかもしれません。

野菜室に入っているたくさんのじゃが芋の存在が、

すっかり頭の中から抜け落ちてしまっておりました。

そして、丁寧に洗われてつるぴかフェイスで袋詰めされたじゃが芋を

買い物かごに入れてしまったのです。

野菜室を開けてびっくり、新旧のじゃが芋たちが鉢合わせです。

こんなにたくさんどうしよう……。

手っ取り早くポトフにしてしまおうか、と思った時にある日の出来事を思いだしたのです。

 

私に正式なポトフの食べ方を教えてくれたフランス人の恩師が、

「ポトフは多めに作って翌日に『アシパルマンティエ』にするのが好きなの!」

「その時に使うお肉は牛よ!牛!」とテンション高く話してくれたことを。

『アシパルマンティエ』とは、牛肉とじゃがいもを重ね焼きする、

ラザニアのようなものです。

恩師は、牛肉以外は邪道だと言わんばかりの勢いで牛よ!と連呼したけれど、

後に、使うお肉は牛肉でなくてもいいし、ひき肉で作ることもあるのだと知って

いつも賑やかで笑顔いっぱいの彼女らしい力説ぶりだったな、とコッソリ笑ってしまいました。

 

そう言えば、アシパルマンティエの「パルマンティエ」という言葉。

他のフランス料理のメニューでも見かけることがあるかと思うのですが、

農学者、薬剤師でもあったアントワーヌ・オーギュスト・パルマンティエさんという方のお名前です。

 

実はじゃが芋は家畜の餌とされていましたので、

もとは、一般階級の人々からは見向きもされないお野菜だったのです。

だけれどもフランスでも飢饉の時期がありまして、

じゃが芋に頼らなくてはいけない時代がやってきます。

しかし、人々の認識は家畜の餌のまま。

なかなかじゃが芋には手が伸びないわけです。

そこで、パルマンティエさんがフランスで栽培できるようなじゃが芋に改良し、

人々がじゃが芋を手に取りたくなるよう、あれやこれやと策を講じて普及させました。

じゃが芋の華麗なる転身はパルマンティエさんのおかげ。

このようなことがあり、パルマンティエの名がつくお料理にはじゃが芋が使われています。

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アシパルマンティエは本来、残ったお肉の塊を解して作る料理なのですが、

今回は、野菜室で鉢合わせしてしまったじゃが芋を美味しくいただくために

牛ひき肉を使ったバージョンで

フランスの家庭料理『アシパルマンティエ』をご紹介したいと思います。

アシパルマンティエは意外と簡単ですし、残りはコロッケにもできますので、

分量を上手く調節すれば翌日のお料理の下ごしらえをほんの少し楽にできるかと思います。

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|アシパルマンティエの材料は?

じゃが芋3個、牛ひき肉200g、玉ねぎ(中)1個、牛乳(100g)、バター10~20g、ナツメグ、塩、コショウ。

※私はこれに、キノコ、赤ワイン、チーズ、風味付けにニンニクを使います。冷蔵庫の残り野菜を加えてもOKです。※牛乳やバターのカロリーが気になる方は豆乳に変えたり、お出汁を加えるなどしてもOKです。

 

|作り方は?

(1)じゃが芋は茹でて粉ふき芋をつくり、熱いうちにバターと牛乳を入れてフォークやマッシャーで口当りの良い滑らかなマッシュポテトにします。お好みで塩、コショウで味を調えても良いと思いますが、ひき肉と一緒に食べますのでお好みで調節してください。

(2)玉ねぎやお野菜はみじん切り、キノコは粗みじん切りにし、弱火でじっくりと炒めます。玉ねぎがしんなりしてきたら軽く塩、コショウし、玉ねぎが甘くなるくらいまで、じっくり炒めます。

(3)お野菜をしっかりと炒めたら、牛ひき肉を入れ火を通し、塩、コショウ、ナツメグで味を調えます。(ニンニク、牛ひき肉を入れた後、お嫌いでなければ赤ワイン、ハチミツを投入し、水分を飛ばします。)ここで、味を少し濃いくらいにすると仕上がりの味が引き締まります。

(4)グラタン皿に薄くバターを塗りマッシュポテトの半分を敷き詰めます。その上に(2)を敷き、更にマッシュポテトを敷いて、その上にお好みでチーズを乗せて220℃~230℃のオーブンで焼きます。焼き時間ですが、中身は既に出来上がっていますので、表面のマッシュポテトやチーズがキツネ色に色づいたら出来上がりです。最後にパセリを振りかけると目にも鮮やかです。

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マッシュポテトとお肉、お野菜の分量を変えてもいいですし、

炒めたひき肉とお野菜をブイヨンで軽く煮て水分を飛ばしたものを使っても良いですし、

ボリュームのあるお肉を解して使う場合はシンプルに、玉ねぎとお肉だでけも美味しいです。

フランスの家庭料理ではなくなってしまうけれど、

マッシュポテトにカレースパイスを入れてインド風にしたり、

お味噌とお出汁で和風にしたり、

オイスターソースのコクや中華調味料を使って

中華風にアレンジしたりすることもできますので

冷蔵庫にある材料や調味料を使って

オリジナルのアシパルマンティエも楽しんでみてくださいませ。

今日も気持ちがまあるくなる食卓でありますように☆彡

 

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