先日、友人がこのようなことをぼやきました。
「せっかく気に入った手帳を見つけたのに日曜日始まりだったの」と。
土日休みのスケジュールで生活している友人は、
休みは右端に揃っている方が週末の続き予定などを書き込みやすく
見た目も美しいと感じているのだとか。
皆さんが使っているカレンダーは何曜日から始まっていますでしょうか?
やはり、カレンダーの週の始まりに拘りはありますか?
私は土日休みのスケジュールではないので、
始まりの曜日は日曜日でも、月曜日でも支障がないため、
カレンダーに対して友人ほどの不便を感じたことがありませんでした。
だけれども、統一されていない事への疑問を抱いたことはあったのです。
世界中の人々の多くが利用しているカレンダーというアイテム。
始まりの曜日が統一されていないのは不思議だと思いませんか?
今回は、曜日の始まりから見るカレンダーの世界をちらりと覗いてみようと思っております。
ご愛用のカレンダーの始まりの日を思い出しつつお付き合いいただければと思います。
日本で販売されているカレンダーの多くは日曜日始まりのものが多いのですが、
冒頭の私の友人のような声も多いのだと思います。
月曜日始まりの手帳やカレンダーも多々目にします。
世界の様子はといいますと、
ヨーロッパのカレンダーは学校や会社の始まりに合わせて月曜日始まりが多く、
日本では見慣れない週番号とうものも印字されております。
初めてこのカレンダーを使うことになった時には、
カレンダーを見るという行為がこんなにもストレスを感じるなんて、と驚きました。
一方、実体験が無くて申し訳ないのですが、
聞くところによるとアメリカのカレンダーは日曜日始まりが多いようでございます。
もちろん、これだけ情報化が進んだ社会ですので、
海外の国々で販売されているカレンダーの種類も豊富で、日本と同じように様々なパターンがあります。
このような状況であるにも関わらず、統一されていない。
一見、手帳メーカーやカレンダーメーカーが
利用者の声を反映させた結果が現状に表れているだけのように感じますが、本来は宗教が関係しています。
キリスト教で日曜日は、キリストが復活した日で休息日であり、週が始まる日とされます。
ユダヤ教では、神様の天地創造のお話がもとになっているようなのですが、
土曜日を休日とし、日曜日を週の始まりとしています。
日本では、この「キリスト教やユダヤ教では1週間が日曜日から始まる」
という考え方を明治時代に取り入れたようで、
それ以降、日本のカレンダーは日曜日を始まりとしているものが多いのだそうです。
このように考えると週の始まりは日曜日で、月曜日から始まっているものは、
本来のスタイルを現代のライフスタイルに合わせてカスタマイズしたカレンダーということになります。
1週間の始まりが日曜日だからと言って、不便を感じるものを使い続ける必要はないのだけれど
当たり前に使っているものの中にも本来の意味というものは存在します。
意識せずにカスタマイズしたものだけに触れていると
確かに在ったはずのモノゴトがぼやけていくことはあるように思います。
先日触れた、世の中から筆記体が消えてしまいそうになっていることとも似ているような……。
少しお話が飛躍してしまいましたが、本来の週の始まりは日曜日です。
このことを知った上で、ご自分のライフスタイルや感性にピタリと合うカレンダーや手帳を
楽しくカスタマイズしたりしつつ、2017年も素敵な1年にしていきたいものです。