先日、資料を眺めながら何となく耳ツボを押しておりました。
両耳を15秒も押せば血がじわじわと巡りはじめ、あっという間に体がポカポカになったのです。
普段の私は、デスクに張り付いていることが多いので血の巡りがよろしくないのでしょう。
急に勢いを増した血の巡りに耳たぶが大げさに反応し、
くすぐったいような、痒いような、そのような状態になったのです。
かゆ……かゆい……。
そのようなことをボソボソと呟いていると、ある小さなお友達との会話を思い出したのです。
「柊希ちゃん、どうしてお耳に、やわらかいの(=耳たぶのこと)ついてるの?」
「これ(=耳たぶのこと)、どうして?」
私も「どうして?」と素朴な疑問を抱くことが多い方だとは思っているのですが、
やはり子どもの柔軟さには敵いません。
耳たぶがどうしてついているのかなどと思ったこと、私には一度もありませんでしたから。
「耳たぶという名こそ付いてはいるけれど、耳たぶも含めて耳ではないか」
「触ると気持ちいいだけじゃ存在価値は無いというのか」
「ピアスやイヤリングだって付け放題よ」
と子ども騙しのような返事をしようとしたのですが、
私の中にある変なオトナのプライドのようなものが顔を覗かせたものですから、
小さなお友達に隠れて、こっそり調べたことがあったのです。
本日は、「そう言えば、耳たぶって何してるの?」そのようなお話を少し、と思っております。
お時間ありましたら、ゆるり、覗いていってくださいませ。
まずは、私たち、今回の主人公のことを「耳たぶ」と呼んでおりますが、
正しくは「耳垂(じすい)」という立派な名をお持ちです。
そして、ただ付いているだけかと思いきや、立派なお役目を果たしてくれておりました。
お役目と言うのは、耳に届いた音を耳たぶで反響させ鼓膜に届けること。
耳たぶが音を反響させてくれているからこそ、
私たちの脳は音がどの方向から聞こえているのか判断することが出来るのだそう。
そして、音以外にも耳たぶは体温調節にもひと役買ってくれているというのです。
体が熱くなり体温が上がると耳たぶから熱を放出し、
体温が低いときや寒いときは耳たぶを通っている血管が収縮し、
熱を体内に留めるよう働きかけているのだとか。
私、随分と勝手なイメージであれやこれやと思っておりましたが、
耳たぶは、耳ツボを預かっているだけでも、ただ耳に垂れ下がっているだけでもなく、
しっかりとしたお仕事されておりました。
私たちが日々様々な音を聞くことが出来ているのは、
耳たぶのお力添えのおかげでもあります。
今日はスキマ時間に耳たぶのツボを押して、耳たぶを労ってみてはいかがでしょうか。
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