埴輪好きの友人がおりまして、何がどうなって埴輪好きになったのかと何度か尋ねてみたのです。
本人曰く、「答えらしい答えは無いけれど、
ゆるキャラにハマる方と似たような感覚なのではないかしら」とのこと。
私は、埴輪に対して特別な思い入れはないものの、
時々友人から送られてくる埴輪を模した様々なアイテムを眺めている内に妙な親近感が湧いてきてしまったのです。
そもそも、「埴輪」にはどのような意味と役割があったのか、覚えていらっしゃいますでしょうか。
そして、同じ土を使って作られる焼き物の中に「土偶」がありますが、
埴輪と土偶の違いは何だったのでしょうか。
今回は、皆さんも一度は触れたことがあるであろう埴輪や土偶のことをチラリ、覗いてみたいと思います。
お時間がありましたら、お好きなお飲み物片手に柊希の脳内整理にお付き合いいただけましたら幸いです。
日本人は古から土で作られた焼き物を様々なことに使っております。
その中でも土で様々な形を作り焼き上げた埴輪は、弥生時代から作られており、
死者を祀る古墳とともに誕生した、葬送儀礼に使う特別なものでした。
この葬送儀礼に使うための埴輪にも種類がありまして、
形象埴輪と呼ばれる、人や動物、家などの形をした埴輪と
円筒埴輪と呼ばれる筒状の埴輪に分けられます。
私たちが埴輪と聞いてぱっと思い浮かべるのは前者のものでしょうね。
目と口が丸くくり貫かれていて、ジブリ作品に登場する木霊のような印象の埴輪です。
このような人や動物、家などを模した埴輪は、古墳の頂上に複数で並べられており、
亡くなった方の地位を判断する材料にもなるようです。
一方、筒状のシンプルな埴輪は、
古墳や、形象埴輪を取り囲むための埴輪として使用されていたといいます。
私の知識が追い付いていないこともあり、
ここから先の深いお話しは現段階ではご紹介できないのですが
一見、何気なく配置してあるように見える埴輪ですが、
埴輪の種類や、その配置から当時のことを更に読み解くことができるようです。
一方、宇宙人のような姿をした土偶は、縄文時代に土で作られていたもので、
女性らしい体つきをしているものが多い点が特徴です。
そして、この土偶が発見される際には、
土偶の一部が人の手によって壊されたような状態で発見されることが多いのだそう。
そのため、土偶は祭典や信仰心からくる呪術のようなことに使われていたのでは?という見方もあるようです。
時代によって扱うことができる技術は異なりますが、
どの時代の人々も想いを形にしたいと思うものなのかしらと思いつつ、
友人が送ってくれた可愛らしい馬形の埴輪クッキーを味わっておりました。
あのキョトンとしたお顔の埴輪や埴輪が身に付けているもの、
馬やその他の埴輪が何を意味し、語っているのかを読み解けたなら、
また違う世界を旅することができるのかもしれませんね。