オイルブームは食用だけでなく、
スキンケアやボディーケアアイテムとしても注目されています。
その中でも希少価値が高く、幅広い年齢の方、アトピー肌を含む様々な肌質の方が
様々な用途で使うことができると言われているアルガンオイルと言うものがあります。
とても頼りになるオイルで肌が弱い私自身、日々、お世話になっておりますが、
アルガンオイルにも肌に合う、合わないはあります。
アトピー肌にすすめられることも多いオイルですが、
お肌が弱い方は、オーガニックだから良いとは限らないことをご存知でしょうし、
アトピーにオイル?と躊躇される方もいらっしゃるかと思います。
今回は、私が見て、使って、感じたアルガンオイルのメリットや、
注意した方がいいのではと感じたポイントなどをシェアさせていただきたいと思います。
美容オイルに興味がある方、
肌が弱いけれどアルガンオイルに興味がある方、
アルガンオイル選びのポイントを知っておきたい方、などのお役にたてましたら幸いです。
|アルガンオイルとは?
アルガンというのは、砂漠近くにあるモロッコの一部にのみ生息している、希少価値の高い木のこと。このアルガンの木は、数年間雨が降らないという厳しい環境下に置かれても枯れないくらい、強い生命力を持っているといいます。
オイルは、アルガンの木の実の種から採取されるのですが、これが、非常に手間暇のかかる作業なのだそう。まず、種を覆っている堅い殻を割り、種を取り出します。そして、ペースト状にした種を絞ることでオイルを抽出します。モロッコに住むベルベル人の方々は、このように手間暇をかけて抽出したアルガンオイルを食用として、砂漠地域の乾燥からお肌を守るためのスキンケアアイテムとして使ってきたのだそう。
アルガンオイルが含まれている商品には高値が付くことから希少価値は薄々感じている方も多いかと思いますが、アルガンオイルを1リットル抽出するには40キロ、100キロと数字は様々ではあるものの、それくらい大量のアルガンの実が必要のようです。しかも、この手作業にかかる時間も20時間以上だと言いますので、本当に貴重なオイルなのです。
効果が高く、手間暇がかかるだけでだなく、アルガンの木は年々減少している上に、美容オイルとして注目されたこともあり、価値が上がっただけでなく、粗悪品が使われていることもあるため、使う側もアルガンの名に踊らされずに、安心で安全に使うできるオイルなのかどうか丁寧に選ぶ必要があるオイルだとも言えます。
|アルガンオイルの効果とは?
どうして、アルガンオイルが人気なのか。それは、モロッコのアルガンオイルは、浸透性がたかく、抗酸化力があり、活性酸素の除去ができ、保湿力があり、湿疹や炎症、痒みを緩和するオイルだからではないでしょうか。簡単に言いますと、アンチエイジング効果があり、お肌を健やかに保ってくれるオイルということです。アトピーの方は肌が乾燥しやすく、乾燥によって炎症や痒みを引き起こしがちです。また、痒みを防ぐために保湿に力を入れますが、バリア機能が弱っていることもあり、せっかくの成分をお肌に留めておくことが苦手です。しかし、このアルガンオイルは炎症を抑えつつ、保湿することができます。保湿状態が保たれることで、肌本来の機能が働くようになり、バリア機能も少しずつ働くように改善されていく仕組みです。
|アルガンオイルの選び方、使い方のコツとは?
アルガンオイルは、浸透性の高いオイルです。もし、粗悪品を使ってしまったら、その成分がお肌の奥にまで浸透していくことになりますので、スキンケアオイルとして使うのであれば純度の高い100%オーガニックのアルガンオイルを選ぶと良いかと思います。
今回は、アトピー肌目線でお話しておりますが、アトピー肌の方、アトピーによる乾燥肌の方は、化粧水がお肌の奥に浸透していかないと感じることはありませんか?アルガンオイルは、洗顔後の化粧水をつける前の、お肌に水分が残っている状態でブースターとして使うように勧められることがありますが、お肌の奥を潤わせられず、バリア機能も弱いため、肌の表面も乾きやすく、常にお肌の乾燥を感じている状態では、オイルも化粧水も浸透しにくいかと思います。
このような方の場合は、少量の化粧水にアルガンオイルを一滴混ぜた状態のものをお肌にのせ、その後に再度、普段通りの化粧水をつけると、いつもより化粧水が肌の奥に入っていくようになります。化粧水の後の乳液やクリーム代わりに美容オイルとして使う際にも、化粧水を混ぜたものを肌に乗せた後に、オイルのみでお肌にベールをかける、と言った手間を加えると、お肌が少しずつ機能するようになります。
|アルガンオイルの注意点は?
お肌に良いと言われるアルガンオイルですが、アルガンオイルに豊富に含まれているオレイン酸は、ニキビの原因になっている菌に反応することがありニキビを悪化させたり、ニキビができることもあるのだそう。と同時に、オレイン酸が十分でない場合は、体内の組織が酸化してアトピーだけでなくニキビを引き起こすこともあるのだと言います。
もし、アルガンオイルを使ってニキビができてしまった場合は、お肌の表面やお肌の奥が乾燥しているか、否かでオレイン酸が過剰になったのか、不足しているのかを確認した上で、使用の中止、継続を判断する必要があるかと思います。アトピー肌の方は後者タイプですので、この場合には化粧水とオイルを手のひらで混ぜ合わせたもので、お肌に不足しているオレイン酸と水分を少しずつ補給させることで、お肌が改善されることが多いです。弱っている体に、いきなりステーキを食べさせるのではなく、まずはお粥から。そのようなイメージですね。
そして、もうひとつ。
このようなオイルをクレンジングオイルとして使うことがありますが、アルガンオイルは肌への浸透性が高いオイルです。クレンジングに使用しますとメイク汚れや皮脂汚れが肌へ浸透することも無いとは言い切れないのだそう。メイククレンジングの中に成分として含まれているようなものは、企業側が研究を重ねて商品になっていますので問題ないかと思いますが、スキンケアとして購入した100%オーガニックオイルを独自の判断でクレンジングに使用するのは控えた方が良い気が致します。私自身は、自分の肌で実験をしたことがありますが、メイククレンジングに使いますと、メイクは落ちたのですが肌の上にあったはずのオイルは無くなりました。汚れは何処へ?万能オイルではありますが、お肌の弱い方にはリスクが高いので、他のオイルと同じような扱い方はせずに、美容液を兼ねた保湿オイルとして使用しましょう。
万能オイルが万人に合うわけではありません。
だけれども、使ってみなくては、合うのか、合わないのか判断できないこともあります。
メリットだけではなくデメリットや注意点を抑えた上で、
自分のお肌が安心して使うことが出来る安全なケアアイテムを探してみて下さいませ。
何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。