幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

今更聞けないオトナのために|「晩夏」と言えるのは、いつからいつまでなのかしら?

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お盆を過ぎた辺りから見聞きする「晩夏」、「晩夏の候」という言葉。

読んで字のごとく夏の終わりの頃を表しているのですが、

いつからいつまで使うことが出来る言葉なのか、

大人のたしなみとして、この機会にサラリとおさらいしておきませんか。

今回、どうしてこのようなお話なのかと申しますと、

季節柄、おさらいするのに良いタイミングであることも理由のひとつなのですが、

先日、目の前を中学生らしき少年たちが歩いていたのですけれど、

彼らが「晩夏の候でござる」と口々に発しながら盛り上がっていたのです。

正確には「晩夏の候」と書いて「ばんかのこう」と読むのですが、

侍ではないのだから「そうろう」ではなく「こう」と読むのだといった類の小話を

学校の先生がご披露されたのかしらと、

彼らの授業風景が浮かぶような光景が目の前にありましたので、

その勢いをお借りしたというわけです。

 

ひと口に「夏」と言っても、この「夏」を表す言葉は4つあります。

「初夏」に始まり、暑さと雨の冷たさが入り混じる「梅雨」が訪れます。

梅雨が明けたらカラッと晴れ間が続き、

夏の青空に真っ白い入道雲が映える「盛夏」が訪れます。

夏本番とも言われる盛夏を経て、

今度は、その年の夏を感じ切る「晩夏」がやってきます。

この頃になると、蝉の鳴き声の中にツクツクボウシの鳴き声が混じりはじめ、

少し先にある秋を感じたりもします。

このように、移り行く夏を細やかに描写している言葉のひとつが、

これから訪れる「晩夏」です。

晩夏は、8月中旬頃のお盆を境に使われる言葉で、

一般的には8月の中旬頃から9月前半辺りまでの、

まだ暑いけれど夏も終わる頃に使われる言葉です。

中には8月のことを晩夏と表現することもありますし、

実際には9月前半辺りも暑さが厳しく秋というには体感が伴わないこともありますので、

現代で言う「晩夏」は、もう少し長く

8月は晩夏と括っているところもあるのですが、

ですが、近年は9月でもまだまだ暑い日が続いていますので、

「晩夏」という表現が使われる時期も、少し長くなっているように感じます。

 

ただ、大人のたしなみとして「晩夏の候」を季語として、

お手紙などに使う際には少々注意が必要です。

「晩夏の候」は、主に残暑見舞いなどのフォーマルな季節のご挨拶に使う言葉ですが、

8月7日は、まだまだ暑さが厳しいけれど、暦の上では、ひと足先に立秋を迎えます。

8月7日(立秋)以降に届く季節のご挨拶状は、

暑中見舞いではなく残暑見舞いとなりますので、

このようなシチュエーションで「晩夏」という言葉を使う際には「残暑」に合わせ、

「残暑お見舞い申し上げます。晩夏の候、いかがお過ごしでしょうか?」

というような書き出しで使う方がスマートかと思います。

「晩夏」という言葉を使う際の参考にしていただけましたら幸いです。

画像出典:https://jp.pinterest.com/