観光地にある、土産物屋通りのような場所を歩いていたときのこと。
あるお店の軒先に、ゴツゴツと貫禄のあるニンニクがザルに入れられて並んでいた。
八百屋で見かけるようなサイズのザルにぎゅっと詰め込まれたニンニクたちは、
その身を少しずつザルから溢れさせながら、
通りを行き交う観光客を眺めているように見えた。
きっと、ニンニク1片が、通常の2~3個分ほどあるのではないだろうかと話しながら、
私たちは、買う気もないのに、そのザルの中を覗き込んだ。
普段であれば、ニンニクを求めているとき以外、目に留まることはそう多くはないというのに、だ。
これも、ある意味、観光地マジックだろうかと思った。
貫禄のあるニンニクたちから随分と離れたところで友人が言った。
「ニンニクの芯って、どうやって取る?」と。
1片であれば、ニンニクのお尻の部分をカットして真ん中から縦に包丁を入れ、芯を取り除く。
もっと沢山の量を準備しなくてはいけない場合は、
1片ずつニンニクのお尻をカットしてラップに包んで加熱。
温まったところで、ニンニクのとんがり頭の方を親指と人差し指で挟んでグイッと摘まめば、
皮は勝手に剥がれるし、芯もニュッと飛びでるから、一度に取ってしまう。
と答えると、爪楊枝は?と友人。
面倒だから使わない、と私。
どうやら、友人にとっては観光地のお土産物よりも心動かされた出来事だったようで、
帰宅後、芯を取りまくったのであろうニンニク画像が送られてきた。
ざっと見たところ、ニンニク3玉分くらいはあったように思い、
そんなに大量の芯を取り除いて、ニンニクチップでも作るのか尋ねてみた。
友人曰く、1回目で加熱加減とお尻の部分のカット具合のコツを掴み、
2回目で楽しさ知り、3回目は完全に調子に乗ってしまったのだという。
友人のテンションの高さを微笑ましく思ったけれど、
かく言う私も、初めてこの方法を知った時は、あまりの簡単さに感激して、
大量のニンニクチップと、ニンニク醤油、ガーリックオイルを作る羽目になったことを思い出した。
まだニンニクの芯がニュッと飛び出す楽しさとお手軽さ未体験の方は、
一度お試しされてみてはいかがでしょうか。
その際には、感動しても、楽しくても、ニンニクの使い過ぎにご注意あれ。
今日も皆さんの食卓が優しい時間でありますように☆彡