頭の中を空っぽにしたくて近所のカフェでお茶をしていたときのこと。
いつものように街行く人を目で追っていた。
声も想いも見えはしないけれど、人の数だけ声も想いもあるのだと思うと、
目の前の景色がぐっと力強く目に映るような気がした。
しばらくすると、ボルドーカラーのニットワンピースを着た学生さんらしき女性が目に留まった。
その色がお顔立ちに合っていたため目を奪われたのだけれども、
乾燥の季節は女性を悩ませるものだな、と彼女の仕草を見て思った。
体から剥がしてもすぐにピタッと体に張り付くニットのワンピースに少々苦戦しているようだった。
ニットのワンピースに限らず、この時期は静電気が起きやすく着ているお洋服が体に張り付いてしまうことはよくあることだ。
張り付くだけなら良いのだけれど、
頼んでもいないのにボディーラインをご丁寧にしっかりと拾ってくれるのは困りものだ。
静電気に関するお話も様々な視点から触れておりますが、
今回は応急処置という視点からのお話を少し、と思っております。
オトナレディーの皆さんは、
素肌にお洋服を直接身に着けるというようことはしないかと思いますので、
裏地がついていないお洋服を着用する際には、
お洋服に適したペチコート類を着用しているかと思います。
これで、お洋服が肌に張り付くことをある程度は抑えられますが、
空気が乾燥するこの時期は、乾燥だけでなくタイツと裏地、
裏地とお洋服の間に静電気が起きやすくなります。
外出前に静電気防止スプレーをタイツやペチコート、お洋服の裏地にしっかりとスプレーしていても、
夕方頃には静電気によってお洋服がボディーラインを必要以上に拾ってしまうこともあるものです。
このような時には、慌てずに颯爽とお化粧室へ入りましょう。
そして、濡れた手でタイツを穿いている脚をしっかりと撫でます。
静電気が起きる原因のひとつは乾燥ですので、
タイツの表面に水分でベールを張ることで静電気を消してしまうという対処法です。
この仕組みを知っていると、自然といくつかの対処法が思いつくのではないでしょうか。
まず、お顔やお肌の乾燥を防ぐためにスプレータイプの化粧水を携帯している場合は、
その化粧水を軽くタイツやペチコートにスプレーします。
スプレータイプの化粧水ということは水分が多いタイプのものだと思いますので、
応急処置に適しています。
後は、ハンドクリームを携帯している方は、
ハンドクリームを手に塗った後にタイツを穿いている脚を軽く撫でておくと、
ハンドクリームに含まれる水分によって静電気が起き難くなります。
化粧水もハンドクリームも携帯しておらず、お化粧室も混んでいて
タイツにゆっくりと水分を含ませられないという場合は、
濡れたペーパーおしぼりやウェットティッシュも応急処置アイテムに変身します。
ご想像の通り、これで足を軽く撫で上げておくことで応急処置をすることができます。
外出時にお洋服が体に張り付いてしまったときは、
慌てずに、涼しげな顔で対処してみてくださいませ。
そして、顔を上げて颯爽と歩いてみてはいかがでしょうか。
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