ひと月ほど前だっただろうか。
外国人の知人がメールでこのようなことを聞いてきた。
「この洗剤(外国は安価で売られているもの)が日本で人気があるって本当?」
「いくらで売られているの?」
「どうしてそんなに人気があるの?」と。
日本で自国商品が流行っていると聞けば、毎回その真意を尋ねてくる知人だ。
私が商品名を正確に覚えないことを知っているため、メールには商品画像も添えられている。
今回添付されていた画像に写っていたのは、
オンラインショップや輸入雑貨店などで扱われている某万能洗剤だ。
私も過去にバケツタイプのものを幾度か購入し使ったことがあった。
それは、日本で取り扱われ始めた頃と比べれば安定入手できるようになったように感じるのだけれど、
SNS上でオシャレな方々のライフスタイルと共に紹介されることも多く
「入荷待ち」の赤文字を目にすることも少なくはない。
知人には、ネット上で確認できた金額などを情報として伝えると、
それを知って仰け反っている姿が想像できるような文字列の返信が返ってきた。
お洗濯ができ、お風呂やキッチンを始めとする水回りのお掃除ができ、
その際の汚れ落ちが抜群とくれば、使いたいと思うのは珍しいことではない。
ただ、私は、日本の洗剤もいい仕事をすると思っている。
日本贔屓というわけではなく実体験から、その国で使われている洗剤というのは、
その国の水質に合ったものであることが多いように感じるのだ。
1つで何役もこなす洗剤という点がフォーカスされがちなのだけれど、
日本の洗剤も濃度を変えるだけで様々な場面で使うことができるものがある。
そのようなことを思いながら、その日の私は、
いつもの食器洗い専用洗剤を洗面器に張った水に回しかけて溶かし、
その洗剤液で雑巾を絞り窓ガラスや鏡をピカピカに磨きあげ、その後は乾拭きを。
窓や鏡に付着する汚れの中で落ちにくい汚れは手垢=皮脂汚れ=油分。
中華料理の油だってスッキリ落とせてしまう食器洗い専用洗剤にとって窓拭きはお安い御用なのだ。
どこのご家庭にも必ずあって分かりやすいため、
万能洗剤として食器洗い専用洗剤を登場させる機会が多いけれど、
日本には、このような万能洗剤が実は多い。
洗剤に限らずピンキリで色々なものを使ってみなくては長所や短所を知ることも、
自分が何を求めているのかも、何があれば便利なのかも把握できないため、
目に留まればひと通り使ってみることにしてはいるのだけれど、
頼れるものは意外とすぐそばにあるようにも思う。
適度なシンプルライフに憧れつつも、まだ当分は柊希研究も続きそうだ。