ワタクシ、今、地味に葛藤中でございます。
何を葛藤中なのか。
それは、これからお話しようとしていることは、クリスマスイヴにするようなお話なのか、と。
ただ、既に世の中はクリスマスの話題で溢れておりますし、
幸せのレシピ集内でも毎年、クリスマスにも触れております。
もうクリスマスの話題はお腹いっぱいという方や、
ワタクシの気まぐれを薄々感じて下さっている方も少なからずいらっしゃるでしょう。
それならば、今回も自由にお話させていただこうかしら、と
自分を納得させるための言い分けがひと通り出揃ったところで、
本日のお話コードは「ジャボチカバ」でまいりたいと思います。
ジャボチカバって何ぞや?そう思われた方、ちらり覘いていってくださいませ。
数日前の出来事でございます。
冷蔵庫から取り出したブドウをキッチンで摘まみ食いしたのですが、
甘味が足りなかったためジャムにしてしまおうと思ったのです。
いつものレシピで作ってしまっても良かったのですが、
何か珍しいレシピを楽しんでみたい衝動に駆られ外国のレシピサイトを覘いておりました。
ちょいちょい登場する意味の分からない単語は潔くすっ飛ばし、
目新しい“何か”を求めて彷徨っていると、「ジャボチカバ」という単語が出てきたのです。
しかも、材料の欄に。
ワタクシ、この時点では何か甘味料や隠し味になるような何かだと思いまして、
日本で言うところの何?そのような軽い気持ちでそのレシピを見てみることに。
そこで、これが南国フルーツだと知ったのでございます。
知らないフルーツが登場したところで、そう驚くようなことではないのですが、
巨峰のようにも見えたそのフルーツを使ったレシピを手っ取り早く日本語で探そうとしましたところ、
そのジャボチカバの本来の姿を目にして仰け反ったのでございます。
百聞は一見に如かず、皆様も、画像にてご確認くださいませ。
木の幹に直接くっつくようにして実る果実なのです。
例えば、サクランボやブドウのように
木の幹からしなやかな枝が伸び、その先に果実が実るのであれば、
ここまでギョッとさせられることもないのですが、その構造から何から突っ込みどころ満載。
そして、ジャボチカバは、実ができる前に花を咲かせるそうなのですが、
その花の咲き方は幻想的。
迷い込んだ森の中でこのような木に出会ったなら、
多くの人が視線をジャボチカバに奪われるのではないでしょうか。
そして、おしろいを食べて育つと言われている、
幸せを運んでくれるケサランパサランに似ているような気もしたりして。
そして、実は初めからブドウ色をしているわけではなく、
青い果実が熟れる過程で色づいていくようでございます。
ワタクシは、このフルーツを口にしたことがないのですが、
ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビアなどを原産地とし、
そのままでも美味しく、ジュースやジャム、ワインなどに加工されたり、
お菓子作りやお料理に使われることが多いとのこと。
日本でも栽培されているようなのですが、
南国育ちの植物ということもあり、ジャボチカバの果実が市場に出回ることはないようです。
「開けゴマ」ではないけれど、この木を前に「ジャボチカバ」と3回唱えると何か起こりそう。
そのような妄想に走ったワタクシは、この日、
ジャム作りの時間をジャボチカバに充てたのでございました。
ジャボチカバにお付き合いくださった皆様に感謝しつつ、今回はお開きでございます。