早咲きの品種は既に開花している桜だけれど、先日七十二候(しちじゅうにこう)である「春分」の期間が終わり、次候である「桜始開 (さくらはじめてひらく)」に入った。
七十二候(しちじゅうにこう)は、春夏秋冬を24の季節に区切り、その24に区切った季節を更に細かく区切って、季節ならではの風景を動植物の様子を交えながら表現した言葉である。
簡単に言うならば、5日間ごとにタイトルが付けられているようなもので、現在のタイトルが「桜始開 (さくらはじめてひらく)」ということだ。
「桜始開」と漢字で記されているところを目にすると、相応の風格や趣きのようなものを感じるのだけれど、
蓋を開けてみれば、「さくらはじめてひらく」という何ともストレートな表現と、
言葉を覚えたての子どもが発するような、無駄がない言葉の響きが妙に印象に残る七十二候(しちじゅうにこう)のひとつである。
桜始開(さくらはじめてひらく)に入ると、各地の気象台が観測している桜にも花が咲き、
各地から開花の便りが耳に届きはじめ、私たちが楽しみにしているお花見のシーズンが開幕する。
現実のお天気はというと、できることならばダウンを羽織ってお花見したいというような、冷たい風が吹くような日もあるけれど、桜の木の下で感じる新しい季節はいいものである。
そう言えば、お花見のときにレジャーシートを広げながら、桜の木の下には雑草が生えていないことが多いと感じたことがある。
聞くところによると、桜の木自らが毒を撒き、雑草と栄養分の取り合いをしなくても済むようにしているという。
その毒というのは、桜の葉っぱに含まれているクマリンという成分で、雨によって落ちた葉っぱから地面に毒が染み込んで雑草を駆除しているのだそう。
クマリンと言えば、シナモンにも含まれている成分なのだけれど、
人が桜餅などに使われている桜の葉っぱを食べたくらいでは問題ない程度のもので、桜の木自身にも悪影響が出ない程度だという。
「毒」という表現は少々大げさかもしれないのだけれど、桜は、このようなことをしながら自分の身を自分で守り、この時季に美しい花を咲かせくれているようだ。
そして、本日3月27日は「さくらの日」なのだそう。
そう言われてピンッとくる方はとても頭が柔軟な方なのではないだろうか。
桜が咲く→咲く→3×9→3×9=27で、3月27日は「さくらの日」と「日本さくらの会」が制定したとのこと。
こちらに関しましては様々な突っ込みもあるとは思うのですが、とりあえず、桜シーズン開幕でございます。
こちらへ足を運んでくださっている皆さんの春が、笑顔の多い季節となりますように☆彡
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