ボウルにベビーリーフを取り出した。
ベビーリーフは、発芽後して間もない状態で収穫した野菜やハーブなどの若葉が混ぜ合わされたものである。
成長した野菜に含まれている栄養と若葉の時に含まれている栄養を比べてみると、若葉のときの方が成長時の2倍ほどの栄養を含んでいると言われている。
おしゃれ野菜といったイメージが強いベビーリーフだけれども、成長していくために必要な栄養をたっぷりと含んでいる上に、
複数の野菜やハーブが混ぜ合わされていることから様々な栄養を手軽に摂取できる点も魅力のひとつだ。
私がベビーリーフを使い始めたきっかけは、手軽さだったのだけれど、後に栄養面での魅力を知り、ボウルに準備したサラダにベビーリーフを混ぜ込むスタイルで頻繁に利用するようになった。
ヨーロッパでは、混ぜ込まれる野菜の種類がある程度決まっていたと思うのだけれど、日本で販売されているベビーリーフは季節によって若葉の組み合わせが変わることがある。
その時々の収穫状況や季節感、栄養面などが考慮されているのではと勝手に推測しているのだけれど、このちょっとした違いが、サラダの味を程よく変えてくれるため、ベビーリーフをボウルに取り出す瞬間は、ちょっとした楽しみになっている。
そして、昨日購入したベビーリーフを柔らかい春キャベツの千切りに混ぜ込んでいたのだけれど、今回はルッコラが気持ち多めに入ったベビーリーフであった。
ワシャワシャと春キャベツに混ぜ込みながら、一枚、また一枚と摘まみ食いをする。
葉っぱ一枚を口にしたところで空腹の足しにはならないのだけれど、普段以上に葉っぱの味を感じられるため、
今更ながらではあるのだけれど、この野菜はこんな味をしていたのかと改めて感じたりもしている。
ルッコラと言えば、イタリア料理などでお馴染みの野菜だけれども、ゴマのような香ばしい香りとピリッとした苦味が後をひくハーブである。
葉の色が濃くなるにつれ苦味が増すため、苦味が得意ではない方は成長した状態のものよりも、ベビーリーフの方が美味しく楽しめるように思う。
ルッコラには、免疫力を上げてガンを予防する栄養素や、生活習慣病対策に不可欠なビタミン、ミネラルが豊富に含まれていると言われているのだけれど、
更にお肌の老化やトラブル、ダメージなどを抑える抗酸化成分も豊富で、アンチエイジングサプリメントのような野菜としても注目されている。
なかなか良くできたハーブなのだけれど、私がルッコラと聞いて思い浮かべるのはクレオパトラである。
彼女は、なかなか良くできた食材だと感じるものに出会うとき、必ずと言っていいほど名が挙がる人物のひとりなのだけれど、
彼女は当時から、このルッコラを美容と健康のために食していたと言われている。
その時代には既に栽培されていた野菜であることにも驚くけれど、
私の驚きは、抑えるべき栄養素をしっかりと抑えているクレオパトラである。
時代を越えて私たちの食卓にあがるルッコラ。
召し上がる機会がありました際には、クレオパトラ気分でいかがでしょうか。
画像をお借りしています:https://jp.pinterest.com/