クリーニング店で順番待ちをしていると、私の前に並んでいる方の衣類をチェックしながら店員が言った。
漂白剤を袖口に直接つけてお洗濯をすることがありますか?と。
はい、と答えたお客さんに対して店員は右袖口付近の生地が擦れてしまうことがありますか?と続けた。
お客さんの頭の中には思い当たることが次々に浮かんだのだと思う。
右袖口辺りの生地だけがすぐに薄くなってしまうこと、破れてしまうこと、黒ずんでしまうことを息つく暇もないほどのスピードで説明していた。
すると、クリーニング店のスタッフが言うのだ、「それは、金属と漂白剤が原因ですね」と。
私は、衣類の同じ場所だけが薄くなって破れるというような経験は無いのだけれど、
液体と粉末状という異なるタイプの漂白剤をダブル使いしている者としては、聴いておきたい内容だったこともあり、二人の邪魔にならによう気を付けながら、続くであろう話に耳を傾けた。
もし、漂白剤を使ったお洗濯をしている中で、部分的に生地が擦れたように薄くなることがある、生地に穴が開く、というような経験がある方は、漂白剤の使い方に原因があるのかもしれません。
今回は、そのようなお話をシェアさせていただければと思います。
ワタクシ柊希の脳内整理も兼ねておりますが、ご興味ありましたらお付き合い下さいませ。
お洋服の色や柄を気にすることなく、シミやお洋服全体のくすみのみを簡単に取り除いてくれる心強いアイテムが漂白剤です。
漂白剤の種類には液体タイプと粉末タイプの2種類があり、それぞれの成分は異なるのですが、両方とも酸素系漂白剤という種類に分類されます。
生活の中で衣類に付着したシミや汚れに対しては効果抜群で、私のようにダブル使いをして気になる全てを一度でキレイにしてしまうことも可能なのですが、
この漂白剤、金属成分と混ざり合うと、とても強い化学反応が起きるといいます。
この化学反応自体は、人に害を与えるようなものではないので心配する必要はないのですが、漂白剤と金属成分が混ざり合と線維にダメージを与えてしまうようです。
金属が付着していると言われても、いまひとつピンとこないでしょうか。
金属アレルギーをお持ちの方はご存知かと思いますが、金属製の時計やアクセサリーなどが触れた部分には、付着量に個人差や環境による差はありますが、金属が付着します。
私の前に並んでいたお客さんは、いつも右手首に時計とブレスレットをつけていたそうです。
そして利き手ということもあってなのか、左よりも右の袖口付近の汚れが目立つため、
自宅で確実に汚れを落としたいときには、漂白剤を右袖口付近に直接染み込ませてからお洗濯をしていたそうです。
このように、金属が付着している部分に直接、酸素系漂白剤を付けていたため、
水で薄まる暇もないままに化学反応が起こり、気が付けば、その部分の生地だけが劣化して薄くなり、予想よりも早い段階で破れてしまっていたのだそう。
思い当たる節がある方は、漂白剤をシミや汚れに直接つける際には、この辺りをチェックポイントにすることで、余計な生地劣化を抑える事ができるようです。
便利アイテムも、使い方ひとつで如何様にもできるということですね。
何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。
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