ビジュアル力が強いフルーツにメインスペースを奪われがちだけれど、旬を迎えたブルーベリーパックが陳列棚に並んでいた。
ブルーベリーは品種が多いらしく、春先から夏の間までの長期間、品種を変えながら旬を味わうことができるフルーツだ。
冷凍タイプであれば安定した美味しさを一年中楽しむことができるけれど、フレッシュタイプのブルーベリーは、6月に出回る品種が一番、粒が大きくて食べ応えがあるように思う。
お味は、初夏に人の体が欲するサッパリとした爽やかさの中に、ほんのりと甘さが溶けだしたような味で、一粒、また一粒と何度も手を伸ばしてしまう。
ブルーベリーはケーキなどのトッピングにも使われているけれど、この時季のブルーベリーは他の季節のそれよりもひと回り大きく、瑞々しさが増しており、ちょっとだけ得をしたような気分になったりもする。
ジャムなどに使われているブルーベリーの多くは、酸味も甘みもしっかりと感じられる品種で、もうひと月ほど経った頃に旬を迎える小粒タイプのものだという。
ブルーベリーもともと日本のフルーツではないけれど、日本の気候でも十分に育てられることができ、栽培自体もそう難しいものではないそうで、鉢植え栽培で楽しむことも可能なのだとか。
果実の収穫を楽しむだけでなく、春先には可愛らしい白い花を咲かせ、見る者の目を楽しませてくれるとのことで、
自宅のベランダで育ててみてはどうかとフラワーショップで勧められたことがあったけれど、私には少々ハードルが高いように感じ、潔く、食べる専門に徹している。
この時、フラワーショップで興味深い話を教えていただいた。
ブルーベリーと言えば、目の健康のために働いてくれるアントシアニンが豊富なフルーツという印象が強いのだけれど、
このことを証明する話のひとつとしてよく見聞きするのは、第二次世界大戦中のイギリス空軍のパイロットが夜間飛行に出た際の話だ。
このパイロットが言うには、ブルーベリージャムを食べた日は、視界が悪い状況下でもしっかりと辺りを見ることができたのだとか。
しかし、このパイロットが食べていたものはブルーベリージャムではなかったそうで、話が人から人へ伝わる中で、パイロットが食べていたものが様々なものに変化し、
最終的にブルーベリージャムに落ち着き、世の中に広がった都市伝説のようなものだという説があるそうだ。
ただ、この都市伝説のような話がきっかけのひとつになったのか、以降、ブルーベリーの成分についての研究が行われるようになり、
その結果、ブルーベリーに含まれているアントシアニンが、眼精疲労や目のトラブルを緩和、高血圧の予防や血の巡りを良くすることなどに働いてくれるということが分かったのだとか。
もちろん、ブルーベリーを一粒口にしただけで十分な効果が得られるわけではないのですが、加工されていないフレッシュなブルーベリーも乙なものです。
お嫌いでなければ、この時季ならではの、ぷっくり大粒のブルーベリーで、お口の中に初夏の味と香りをいかがでしょうか。
小さな発見や喜びを暮らしの中に散りばめて、今日も口角あげてまいりましょうね。
今日も、ここへ足を運んでくださった皆さんに良き風が吹きますように☆彡
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