幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

古にブームを巻き起こした万年青とは何ぞや?

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道すがら、素敵な観葉植物が多数並べられているフラワーショップが目に留まった。

こんなところにフラワーショップなんてあっただろうかと思いながら、植物に吸い寄せられるかのようにしてお店のエントランスを潜った。

高い天井からは、おしゃれな照明器具が高低差をつけて吊り下げられており、壁に取り付けられた間接照明のまろみを帯びた柔らかな光は、植物をより一層素敵に見せていた。

いつも足を運んでいるフラワーショップとは異なる雰囲気に気持ちも高揚し、何か連れ帰ることができる植物はあるだろうかと思った。

しかし、我が家には既に大きく成長した観葉植物が複数あり、これ以上増やしてしまうと、人が住む家か植物が棲む家かという珍事路線まっしぐらという状況になりかねないような気がしたため、購入することはできないぞと自分に言い聞かせながら、目の保養目的で店内を散策した。

シックな黒塗りの花器に植えられていたのはドラセナだった。

ドラセナというとピンとこないけれど、幸福の木と言えば、「あぁ、あれね」と思う方も多いのではないだろうか。

我が家にもひと鉢あるのだけれど、未だ、花が咲いたところを見たことない。

それもそのはずで、この木は、2メートルほどの大きさに成長したときに、花を咲かせる準備が整うそうなので、自宅で鑑賞できたなら、とてもハッピーだという。

ハッピーと言えば、ドラセナは、ハワイアン・ティーと呼ばれることがあるのだけれど、ハワイに伝わる言い伝えに家の前にドラセナを置いておくとハッピーがやってくるというものがあり、これが幸福の木と名付けられた由来なのだとか。

そのようなことを思い出しながら、少し変わった種類のドラセナを眺めていると、シックな黒塗りの花器の横に「万年青」と添えられていた。

ドラセナではないのかと植物の根元を覗き込んでいると、お店の方が「万年青(おもと)」という植物だと教えてくださった。

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私が初めて目にした万年青(おもと)は、幸福の木の異名をもつドラセナとマイナスイオンを発して空気を清浄すると言われているサンスベリアをミックスさせたようなルックスをしていたのだけれど、古から日本に存在している植物で、江戸時代には、ちょっとしたブームを巻き起こした植物だった。

その万年青(おもと)ブームの火付け役は、徳川家康だという。

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彼が江戸に引っ越す際に、この万年青(おもと)が献上されたそうなのだけれども、家康は、一年中青々とした葉姿で時折赤い実をつける万年青(おもと)をとても気に入ったのだそう。

そして、徳川家が繁栄したことも重なり、引っ越しする方に万年青(おもと)を贈る風習が江戸から日本中に広まり、現在も繁栄を願う贈りものとして、引っ越しや新築、開店などのお祝いに万年青(おもと)を贈る風習があるという。

観葉植物を目にする機会がありました際には、江戸時代にブームを巻き起こした植物、万年青(おもと)を探して家康の好みにチラリと触れてみてはいかがでしょうか。

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