幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

SF越しに見る冬眠。

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あまりにも眠れないものだから、映画を観ることにした。

当時、何度観れば気が済むのだろうかと自分でも思うほど見返した古いSF映画の中から好みのものを選び再生した。

良いものは良い、好きなものは好き。

私には、そのようなところがあるようで、好みが何かひとつのジャンルやカテゴリーに特化することは無いのだけれど、そうして選んだものは不思議と繋がりあっていることが多く、面白いと感じている。

自分を「私はコレ」というような枠に当てはめようとした時期もそれなりにあったのだけれど、そう感じていた頃の自分の視野は、とても狭かったと今は思う。

一見、無関係のように思えるもの同士も知っていくと、ひょんなことをきっかけに繋がり、目の前にある世界が少しずつ広がったり、奥行きを増したりしていくのである。

話が脱線してしまいそうなので強引に軌道修正させていただくと、その日見返した映画の中に「冬眠状態で危機を回避しつつ仲間の助けを待つ」というシーンがあったのだけれど、数週間ほど前に、冬眠に関する話題に触れる機会があったのである。

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その話題というのは、冬眠する生き物たちは非常に長い時間、眠り続けているけれど、病にかかるケースが少なく、筋肉も衰えないことから、

このメカニズムを紐解くことができれば、医療の場で、何かしらを活かすことができるのではないかという考えのもと研究している方々がいるというものだった。

しかし、そう簡単に紐解くことができるメカニズムではないようで、困難な道のりのようだ。

映画の中では人を人工的に冬眠状態にしていたのだけれど、人は本来、気温が低い環境下で生命を保つ機能を持っていないため、冬眠することはできないと言われている。

一方の冬眠する生き物たちは皆、各々スタイルは異なるけれど、生命を維持するための機能を持っている。

例えば、自分の体温を気温の変化に合わせて変えていくスタイルや、栄養を摂りまくって体に脂肪を付け、この脂肪を燃焼させるときにできる熱によって生命を維持するものなどである。

そして、冬眠中の過ごし方もスタイル別に異なっており、春の温かさが感じられるまで仮死状態で眠り続けるもの、冬眠中は飲まず食わずで排泄すらしないもの、予想以上に気温が下がれば目を覚まし、必要であればその都度栄養補給や排泄をして再び眠りにつくものなどがいる。

冬眠は、ただただ寝続ければいいのだから、一見、お気楽なもののようにも映るのだけれど、

生き物によっては、冬眠明けの体重が冬眠前の半分にまで減るもの、気候が温かくならなければ目を覚ますきっかけを失うもの、寝ている間に何らかに襲われたり、環境の変化によって命を落とすものもいるといい、そのような話を知ると、眠り続けることも命懸けであることが分かる。

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確かに、素人が想像してみても、冬眠には医療や美容の場に活かすことができそうなヒントが詰まっているような気はするのだけれど、冬眠は彼らの命懸けのメカニズムだ。

そう簡単に紐解くことができないこともある意味、想定内。

温かいレモンティー片手にSF映画を眺めつつ、そのようなことを思った夜。

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