幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

玉ねぎと勢力図。

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新玉ねぎが美味しい季節がやってきた。

玉ねぎは一年を通して、いつでも手に入る野菜だけれど、旬は春と秋。

しかし、2回も旬があるというのに、春に目にする新玉ねぎの方が数割増しで美味しそうに見えてしまうのは、スプリングマジックだろうか。

そのようなことを思いながら、シンプルなオニオンスライスに花がつおと大葉の千切りをトッピングした。

花がつおだけでも十分なのだけれど、大葉にはアレルギー症状を緩和させる成分が含まれているので、花粉が飛び始めたこの時季は、花粉対策も欲張って豪快に乗せることにしている。

※大葉(紫蘇)にアレルギーをお持ちの方は、言うまでもなく、お勧めできません。

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玉ねぎと言えば、古代エジプトでピラミッド建設に携わっていた方々に、ニンニクと一緒に配給されていたという話があるけれど、この話よりもより強く印象に残っている話は、玉ねぎと古代ローマ軍の話である。

古代ローマ軍は、玉ねぎやニンニクなど、ネギ属野菜を好んで食していたという。

ネギ属野菜は、当時から疲労回復や強壮作用があることが知られており、更に厄除けや魔除けの力があるとか、勇気が湧いてくる効果があるなどと信じられていたことから、軍にとっては様々な意味合いから欠かすことができない重要な食材だったようなのだ。

そして、これらネギ属野菜をヨーロッパの広い範囲に伝えたのが、古代ローマ軍だという話があるのだ。

世の中には、様々な視点を持っている方がいるけれど、とある研究家は、ニンニクや玉ねぎといったネギ属野菜の栽培地が広がっていく様子に注目すると、古代ローマ帝国が勢力を増し、治める地域が拡大していく様子と重なっていることを発見したという。

玉ねぎと古代ローマ軍の話は、今も昔も、何かが広がるきっかけは些細なことなのだという感想と共に印象に残っている。

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このようにしてヨーロッパで広がったという玉ねぎだけれど、日本ではまた異なる理由で広がりはじめた野菜だという。

今でこそ無いと困る野菜のひとつとして扱われているけれど、栽培が始まった当初は、その特徴的な玉ねぎのにおいが原因なのか、なかなか人気が出ない野菜だったのだそう。

しかし、明治時代に感染症のコレラが流行った折に、コレラを抑えるには玉ねぎが良いという噂が広がり、この噂が、玉ねぎが日本に定着するきっかけのひとつになったという話がある。

現在は、玉ねぎに含まれる栄養が持つ、様々な効果・効能が広く知られるようになり、デザイナーズフードにも選ばれている野菜だけれど、玉ねぎがコレラに対して何らかの効果を発揮するということは無いという。

※デザイナーズフードとは、先日も幾度か触れたのだけれど、アメリカ国立がん研究所が発表した、がんの予防に効果があるらしい40種類の野菜や果物のことで、この、選ばれた野菜や果物を更に効果が高いものから順にピラミッド型に並べた図を「デザイナーズフーズピラミッド」と呼び、公表している。

興味深いのは、ヨーロッパでコレラが流行ったときにも日本と同じ様に、コレラを抑えるには玉ねぎが良いという噂が広がったということ。

玉ねぎにはピンチに陥ったときに頼りたくなる何かがあるのかもしれない。

そして、人は、目には見えない何かで繋がっているのだろうと思ったりもして。

新玉ねぎが美味しい季節です。

今だけの美味しさを是非!

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