不意に届いたバラを前にして口角がきゅーっと上がった。
淡いピンク色に、ほんのりとマゼンタピンク色のベールをかけたような上品な色をしたバラは、大人のためにあるような雰囲気をしていた。
一緒に添えられていた栄養剤には水を腐らせないための成分も入っており、しばらくは水替えも不要とのこと。
贈ってくださった方の「バラを存分に楽しんでね」という声なき、言葉なきメッセージにも感激した。
花と言えば、先日、農園だったかテーマパークだったのか、その辺りの記憶は曖昧なのだけれど、千葉のとある場所で満開間近のチューリップが刈り取られたというニュースを目にした。
広大な土地にカラフルなチューリップがキレイに咲いており、画像越しからチューリップの甘い香りが漂ってきそうな風景だったのだけれど、
このまま咲き続けていたら、チューリップを見ようと大勢の人が集まってきてしまうという理由から、刈り取ることを決断されたとのことだった。
その数80万本以上だったような……。
私には想像できないほどの数である。
足並みを揃えて咲かせるために愛情をたっぷり注いで育てたチューリップを枯れてもいないのに刈り取るときの気持ちを想像すると何とも言えない気持ちになった。
このチューリップのように、見てもらうことも出荷されることもなく刈り取られてしまった花の数は、想像以上の数になるのではないだろうか。
そして、このニュースと光景は幾つものダメージが連鎖していくことを想像させるようなものでもあった。
そのようなニュースを思い出しながら、私のもとにやってきてくれたバラには、刈り取られてしまったチューリップの分まで、思いっきり咲いて咲ききって欲しいと愛でまくる日々である。
このチューリップを配達してくださった配達員の方には度々お世話になっているのだけれど、去り際に、マスクをしていると顔の半分の筋肉が弱りますねとおっしゃった。
友人ともそのようなやり取りを交わしていたものだから、そう感じている方は多いのだろうなと思った。
顔の大半をマスクで覆う日々なので、口元というよりは、顔の筋肉が油断しきった状態で過ごすため、口角が下がった状態が癖付けされてしまっていることに、ある時ハッとするというのだ。
更には、鼻と口が覆われている状態で呼吸するため、いつの間にか鼻呼吸からラクな口呼吸になっており、呼吸が浅くなっている方も増えているようだ。
呼吸が浅くなっているということは、細胞に十分な酸素が行き渡っていないということ。
私たちの細胞は、水分と同じくらい十分な量の酸素を必要としているのだけれど、ストレスや疲労を緩和させるためには、いつも以上の量の酸素が必要なのだとか。
だから、マスクで顔の半分を覆われていても、マスクの中ではしっかり口角を上げて、息もしっかり吸って、アフターコロナに、自分がしたいことの全てを思いっきり楽しむことができるように準備をしておきたいものである。
このような話題に触れると、マスクをして過ごすことに対する不便に意識が向きがちだけれども、マスクをして過ごすからこそのメリットもあるそうだ。
これは、薬剤師の方から教えていただいた話なのだけれど、女性は男性よりも体内に空洞が多いため、どうしても体が冷えやすい。というよりは、保温することが少々苦手な体の作りをしているそうだ。
しかし、口や鼻をマスクで覆っていると冷たい空気がダイレクトに入ってこないため、ほんの少し体温を保ちやすくなるという。
長所ばかりの人や短所ばかりの人がいないように、どのような状況の中にも、良い面とそうではない面があるものだから、このようなときこそ、できるだけ視野を広く持って口角をキュッと上げて過ごしませう☆彡
本日も、何かしらの小さなハッピーが見つかりますように。
関連記事:
画像をお借りしています:https://jp.pinterest.com/