ティータイムにレシピ本をパラパラと捲った。
それは、レシピ本としての利用価値はもちろんのこと、お料理やテーブルセッティングを含めた画像を眺めているだけでも十分に楽しむことができる、目の保養にもなる1冊である。
更には、ズボラな私がキッチンに置きっぱなしにしていたとしてもインテリア雑貨と化してしまうところも密かに気に入っている。
引っ越しをする度に書籍の断捨離を行うのだけれど、このレシピ本は、幾度もあった引っ越しの機会をすり抜けて手元に残り続ける、レシピ本の重鎮といったところだ。
その日は、デザートページに載っていたパンケーキを眺めていたのだけれど、最近はホットケーキミックス粉も品薄状態で入手しにくく、取り扱い店によってはお値段もあがっていることがあると聞く。
外国にいる知人の中にも小麦粉やイースト菌が買えないと言っている方がいたことを思い出し、どこの国でも同じようなことが起こっているのだと改めて感じた。
ホットケーキミックスは使い勝手が良いため、私も時々購入するのだけれど出来れば米粉ベースのものを、出来ればバニラのような香りはもう少し抑えたい、お砂糖も……と思うことがある。
そこで数年前に友人に教えてもらったレシピをベースにアレンジを加えた、米粉、きび糖、ベーキングパウダー(食用の重曹でも可)で自家製ミックス粉を作ったりもする。
しかし、いつでも米粉を常備しているわけではないため、米粉が切れているときには天ぷら粉を代替品として使うこともあるので、天ぷら粉は出汁などを含まないシンプルなものを買っておくと、幅広いメニューに対応できるように思う。
天ぷら粉にはベーキングパウダーが混ぜ込まれていることが多いので、材料をひとつ減らすことができるズボラアイテ……いや、お助けアイテムでもある。
話を、米粉バージョンに戻すと、
作るといっても、3つをしっかりと混ぜるだけなのだけれど、甘い香りを付けたいときには、ミックス粉を使用する際に必要に応じてバニラエッセンスを足すのもアリである。
私が使っている3つの材料に塩や片栗粉などをプラスするレシピなどもあるので、どうしても必要だけれど手に入らないときには、「自家製できる」ということを思い出していただければと思う。
私のレシピを参考にと思ったのですが、自分が思っていた以上に目分量で配合していることが分かったため、レシピは、巷で紹介している方のものの中から、お好みのものを探してみることをおすすめするとして、本日のメイントピックに移らせていただきたく。
冒頭に登場した写真集のようなレシピ本を眺めていたら、材料の欄に「水あめ」の文字を何度か目にしたのである。
口にする機会はほとんど無いけれど、水あめの甘さは優しくて癒されるように思う。
私が最後に口にしたのはいつだっただろうかと記憶を遡ってみたけれど、記憶の尻尾すら掴めないほど遠い日だということだけが分かった。
そう言えば、日本人は古くから水あめを食していたという。
記憶が少々曖昧だけれど、確か、日本書紀の中にも飴のようなものが登場していたように思う。
水あめは、「お芋」や「もち米」に含まれているデンプンと麦芽に含まれている酵素が合わさることで起きる化学反応によってできるものである。
化学反応によってできるのは甘くてトロッとした液体だそうで、この液体をゆっくり煮詰めていく作業を経て私たちが知る水あめに変身するそうだ。
お砂糖やハチミツが無い時代に、この化学反応に気付いて水あめを甘味料として使っていたというから、自由な発想で何事もトライしてみることで道は開けるものなのだと感じさせられたりもする。
水あめはお菓子にも料理にも、あればあったで使い勝手が良いのだけれど、お砂糖より低くハチミツよりは高いというカロリーの位置付けもあってか、私自身は、常備するまでに至らない甘味料である。
しかし、時折、口にした時に舌の上に広がる優しい甘さは水あめならでは。
そう思っていたら無性に水あめを口にしたくなってしまったものだから、次に買い出しへ行った折には、水あめも連れ帰ろうと、早速スマートフォンのメモ機能に「水あめ」の文字を入力した。
そうそう、できれば季節のフルーツも一緒に。
水あめとフルーツで作るフルーツ飴は、さぞ美味しいことだろうと思うのだ。
今回は、ホットケーキミックスと水あめという食いしん坊目線でのトピックスとなりましたけれど、何かしらのヒントやキッカケにして、お楽しみいただければと思います。
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