先週はマスクによる肌トラブルの話題を度々見聞きした。
ただでさえ、マスクと肌の接触部分が摩擦によって刺激されるというのに、汗や蒸れなどで肌がふやけ、デリケートになっているところに摩擦が加わるのだから困ったものである。
肌トラブルの話題の中には唇の荒れに関する話題もあった。
唇ケアと言えば秋冬のものという印象が強いけれど、本来唇は、オールシーズン気に掛けるべき部位だと言われている。
今回は、そのようなお話を少し。と思っております。
ご興味ありましたら、お好きなお飲み物片手に、のんびりお付き合いくださいませ。
肌は強いけれど、くちびるは気を抜くと荒れてしまうから秋冬はリップクリームが手放せないという方は意外と多いように思います。
しかも、上くちびるが荒れることはほとんどなく荒れるのは決まって下くちびるだというパターンも多いのではないでしょうか。
くちびるは素肌と同じように外気に触れる部位ですけれど、皮膚と粘膜の中間のような構造をした部位であるとのこと。
そして、くちびると一口に言っても、上くちびるは皮膚寄りの性質を持った皮膚未満の部位で、下くちびるは粘膜寄りの性質を持った部位で、上くちびると下くちびるでは性質が異なっているのです。
例えば、皮膚表面は、ある程度であれば外気に晒され続けても耐えられるだけの強さがあるけれど、口を開けっぱなしにして口内を外気に晒し続けると口内の粘膜は乾き、様々なトラブルを生むかと思います。
程度の差はありますけれど、簡単に言うならば、このようなことが唇の表面で起こっているということです。
更に、くちびるは肌と異なり汗腺がないので汗をかきません。
汗をかかないということは皮脂も出てきませんので、水分を保つための保護膜もなく、水分は蒸発しっぱなし。
これだけでも、くちびるがデリケートだということは容易に想像できるかと思うのですが、汗だけでなく紫外線をブロックしてくれるメラニンもくちびるには作ることができないので、ダイレクトに浴びた紫外線は唇の奥の奥の奥の方がまで届き、ダメージを与えます。
こうして、くちびるの特性を知ると、くちびるケアが必要なのは秋冬だけではないということが腑に落ちるのではないでしょうか。
秋冬にくちびるが荒れることが習慣化している方の中には、夏のダメージと秋冬の空気の乾燥によるダメージの双方が同時に表れるため、なかなかコンディションが整わないというパターンもあるのかもしれません。
今年の夏はマスクを使用している時間が長く、マスク内が蒸れます。
一見、潤って良いように思えますけれど、マスク内に生まれた水分が蒸発するときには、くちびるの水分も一緒に蒸発させると言われています。
ただでさえ乾燥しやすい唇ですので、放置すればあっという間に乾燥肌ならぬ乾燥くちびるが出来上がってしまいますので、
必要に応じて小まめにリップクリームを塗ったり、夜のスキンケアの最後にリップクリームを塗ることを習慣にしてみるのも良いように思います。
くちびるは、とてもデリケートな部位ですけれどターンオーバーも3日から4日程だと言われており、効果が出てくるのも早いかと思いますので、楽しみながらケアしてみてはいかがでしょうか。
何かしらのキッカケやヒント、ちょっとした楽しみにしていただけましたら幸いです。
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